憧れのハワイ空路 1

最初のハワイはツアーで安心

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離陸前〜離陸後  ハワイでの日々  ハワイでの食べ物


「○○に行きたいなあ」という気持ちを、実行に移すのはなかなか難しい。

簡単にできることでも、人間はなかなか実行しないこともある。

ハワイは憧れの地であった。

クイズの最高賞品はいつもハワイ旅行であった。

しかし大きくなると「ハワイはいつか行けるだろう」と

旅行先に他所を選ぶ人も多い。

「ハワイはでつまらない」と決めている人もいる。

これがもったいないことだと行けば気づかされる。

人気が高いハワイ。理由は単純なものなのに。

偉そうなことを書くが、私が旅行先をハワイにしたのは、

プーケットが津波にあって、変更せざるをえなかったからだ。

私もハワイ先延ばし組だったのである。

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海外旅行に行きましょう!独身貴族の友人が誘ってくれた。

はて、結婚しているのにどうしようかなぁ、と

一瞬常識的に考えたものの、私は行きたくてたまらなくなった。

私の友人も、既婚者でも夫婦別の旅行をしたりするので、

違和感は私にはなかった、

海外はそうそう、将来行けるものではない。

老いてからでは行動力が減る。

結婚していても互いが別のもの(友人・時間・趣味等)を楽しみ、

高めあうのも良いと思っている。

それの許されない家もあるが、

灯台氏はそんなケチなことは言うまいと思った。

幸い、安アパート暮らしだが、

ささやかなゆとりをも圧迫するローンもなく、

小遣い程度はアルバイト代で捻出できると思った。

案の定、灯台氏の答えは「行ってらっしゃい」だった。

「旦那さんに悪いから、旅行までは真面目に節約をして

暮らすのよ」8歳上の友人は、ありがたいアドバイスをくれた。

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行けることが決まると、次は行き先である。

友人は心地良いところならどこでも良いということで

何度か行ったというマウイ島を推薦した。

フラミンゴの住むホテルが彼女のお気に入りだ。

しかし、プーケットやバリなら少し安く贅沢ができるのではないか。

心配なのは治安程度だが、

それもお決まりのコースを行けば苦労しないだろう。

アジア地区に不信感のある彼女を説得したのは私だった。

差別は良くないとはいえ、

日本ですら貧困からは犯罪が生まれやすいものだ。

看護婦という重労働の彼女は、

休暇のときくらい犯罪など気にせずのんびりしたいのだろう。

友人もパンフレットを見たら

ハワイより安い高級なホテルに目の色が変わり、

JTBの定期バスが走るというので、

プーケットについに決定した。

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ところが、美しいプーケット島に津波が押し寄せた。

多くの人命、暮らしが流されたのである。

プーケットが津波被害にあった日、夫・灯台氏は楽観していた。

「まあ、みのりの行くところは大丈夫そうだよ」

最初の灯台氏の見立ては、材料が少ないせいもあったが、

時間がたつとともに、どうも甘いと気づかされた。

早速友人からメールが入った。電話で話し合い、

とてもプーケットは無理だということになった。

旅行社にも電話を入れる。

いつもは閉まっているのに、夜も対応していた。

年末休み前にお疲れ様である。

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旅行までお流れという選択肢は長い休みを取った友人にはなかった。

ただ津波がもう少しあとだったら海外の旅行は無理だったので、

不幸中の幸いだった。次の行き先にベガスも考えたが、

寒そうな未知のベガスより確実に良い旅のできる

ハワイがいい、と友人が言った。

行き先を練る時間もなかった。

長くなるので割愛するが、プーケット無料キャンセル及び

ハワイホノルル行きを前向きに対応するという代理店を信じ、

何とか正月気持ちの良いを迎えたのである。