徒 然 草  2011年12月
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31 日(土) 確かに、今年はあれだけの大災害があったのは事実ですが、ただ、何から何まで絆だ 何だと連呼されてもウザい。要するに、華やかな宴を実施する免罪符なんだろう、と紅白見ていて思いました。

30 日(金) 近所に買い物に行くくらいで、平和な年の瀬です。

29 日(木) 年賀状書き。BGMは「合唱付き」「グレート」「新世界」にショスタコと交響曲9番を並べてみま した(「グレート」は最近は8番と表記するのが通例ですが、このCDは古いので「Nr. 9」になってる)。

 紀文のおせちのCM。「歳神様をお迎えして云々」は良いが、BGMがホルストの惑星から「木星」ってのはどうよ。


28 日(水) 今日は有休。で、新しいウクレレを買ってきました。今まで使っていた安物と比べる と、やっぱり音が良いなあ。

27 日(火) 25日の大学ラグビー準々決勝で、伝統校である早慶名が敗北。48回を数える大学 選手権で、この3校がベスト4に残れなかったのは初めてとのこと。最近はまた、有力選手が伝統校に集まる流れが回帰していると思ってたの で、ちょっと意外。

26 日(月) 昨日の続き。

 「ローマ人の物語」の中で、塩野七生が「ローマ人はロジスティックス(補給)で勝つ」と言っているように、戦争で最も重要なのは補給で す。これは、2,000年前も今も変わりません。

 日露戦争時、陸軍は大量の兵を大陸に送りこんでいました。当然、食料や弾薬の補給が必要で、それは日本海を船で運ぶしかない(まだ飛行 機の無い時代です)。従って、日本に取って制海権の確保は最重要課題でした。制海権をロシア側に奪われれば、数十万の兵は降伏するか餓死 するしかなくなります。それが分かっているからこそ、ロシアはバルチック(バルト海)艦隊をはるばる極東まで派遣したのです。

 さて、日本海海戦です。バルチック艦隊としては、連合艦隊を撃破するのがベストですが、それが出来ずとも、連合艦隊の防御線を突破して ウラジオストクに入港出来れば勝ち、でした。ウラジオに入ってしまえば、旅順同様日本海軍は手も足も出ません。連合艦隊のスキをついて出 撃し、輸送船を叩けば、大陸への輸送は滞り、戦争は勝利する。逆に連合艦隊は、自分たちの全滅と交換してでも、バルチック艦隊を全て日本 海に沈めなければなりませんでした。東郷が、自らの乗る三笠が撃沈され自分は死ぬのを覚悟の上で、敵前で大回頭(いわゆる「東郷ター ン」)を行ったのも、バルチック艦隊の頭を押さえ、ウラジオへの進路を封じるためです。

 ドラマの作り手はそうした背景がさっぱり分かっていなかったようで、ただ派手な海戦シーンを流せば良いと思っていたようです。地下の司 馬遼太郎は憤慨しているでしょう。

25 日(日) 「坂の上の雲」の最終回を見ました。このドラマ、足掛け3年に渡って毎年12月に 放送されたもので、第一部、第二部共に良かったので期待していたものの、第三部はダメダメでした。

 これだけの大作を任されるのですから、プロデューサー、脚本家とも、キャリアや実績はそれなりにあるのだと思います。で、第一部は主人 公3人とその周囲の人間を描けば良いし、第二部も第一部に加えて政・軍のトップを描けば良かった。この辺は良く出来ていた。

 しかし第三部は状況が一転、日露戦争が主人公になります。普通のドラマの文法は通じません。にもかかわらず、普通のドラマを作ろうとし た結果、原作者が描こうとしたものが全て抜け落ちた挙句、不要なシーンが追加されたつまらんドラマが出来上がった、と言う寸法です。

24 日(土) 中山大障害を見に、朝から中山へ。

 昔は、指定席発売時刻まで列に並ばされたものですが、今は整理券もらえば解散なので、楽になりました。あと、きれいなタバコ売場が 出来ていた。流石競馬場。尤も、今は競馬場と言えと、建物の中はもちろん、建物の外も禁煙で、ガラスの箱の中で無いと吸えませんが。

 

 中山競馬場限定ケーキを売ってました。と言っても、丸いケーキの上にチョコレートの板が乗っていて、そこに「有馬記 念」と書いてある代物。灯台が見た限りでは、買っている人はいませんでしたが、さて売れてるでしょうか。

23 日(金) 最近発売になった、抹茶入りの缶コーヒーを飲んでみる。確かに抹茶の味がする。た だ、もう一度飲もうとも思わないなあ。

22 日(木) 中々ノドの調子が戻らない。ゴホゴホしているのも世間の迷惑なので、午後休にして 帰る。

21 日(水) FX(次期戦闘機)がF-35に決定しました。

 F-4(ファントム)の後継機を決めるものですが、F-4って、ベトナム戦争でMig-19辺りと渡り合った機体ですからねえ。もちろ ん、設計の見直しとか、改修とか色々やってますが、流石に限界。本来なら数年前にFXが決まって、今頃は引退していたはずなんです が。。。

 当初、政府と空自はF-22をFXにするつもりでしたが、F-22はアメリカが最新技術の粋を集めた結果、軍事機密の塊みたいになって しまい、輸出が許可されなかった。さらに、値段も当初予定の数倍に跳ね上がってしまい、最初は1,200機くらい製造されるはずだったの が、100機ちょっとで製造中止と言うオマケも付いてしまった。

 日本政府と空自は、F-22の導入を諦めきれず、アメリカ政府へのロビー活動を続けながらずるずるとFXの決定を引き延ばしましたが、 流石に限界。で、F-35に決めた訳ですが、これまた曰く付き。

 F-35は、1つの機体をベースに、ちょこちょこ艤装を変えるだけで、戦闘機にも、爆撃機にも、短距離離着陸にもなると言うコンビニエ ンスさを売りに開発が始まったものですが、技術の世界の常識としては、何でも出来るは何も出来ないと同義なんですな。あれもこれも出来る ようにしようとすると、設計に無理がかかってしまう。開発は遅れに遅れ、今もまだ終了していない。しかも、この飛行機は国際共同開発で、 出来上がっても開発費を出した国に優先権がある。開発費を出さなかった日本がいつ購入できるのか、わからない(技術的課題が解決できず、 開発中止の可能性もある)。一方、ファントムの退役は2015年。F-35が間に合わない方に100ペリカ。

 どう考えたって、FXは既に飛んでるF-18かタイフーンしかないだろうに。まあ、F-35の方が値段が高くて色々とお金が落ちるの で、MHIや」IHIやMelcoがプッシュしたんだろうなあ。

20 日(火) 都響のコンサートを聴きに行きました。インバル指揮で、ショスタコーヴィッチのバ イオリン協奏曲1番(Vn:ジュリアン・ラクリン)と交響曲12番「1917年」。どちらも熱演でした。ジュリアン・ラクリンは、もうし ばらくすれば日本のオケに客演なんかしてくれなくなると思います。今聴いておいてラッキー。交響曲12番は滅多にかからない曲ですが(始 めて聴いた)、緊張感のある、良い演奏でした。しかし、9番もそうですが、交響曲で遊ぶなんざ、ショスタコにしか出来ない芸当だよなあ。

19 日(月) 北の将軍様が死にました。数年前に激やせしたので、永くないかなと思ったのです が、意外と持ちましたな。本人はあと10年は生きて、権力移譲を終わらせてから死ぬつもりだったでしょうけど。

 これからどうなるか、と言うのは、北の上の人達もさっぱり分からないと思うので、灯台にも分かりませぬ。まあ、新しい大将様が、年寄り が死ぬまでの今後30年くらいは大人しくしていよう、と思えは比較的平穏無事でしょうし、イニシアチブを握ろうと思えばドタバタするで しょう。

18 日(日) 来週は中山大障害&有馬記念か。1年が経つのは速いなあ。

 レーヴディソールは4着。復活はまだ先か。

17 日(土) 年賀状が上がって来ました。宛名書きしないと。

16 日(金) 政府が福島第一原発の冷温停止を宣言しましたが、底が抜けた原子炉で、冷温停止も ないもんだ。原子炉の底の温度は100℃を下回っているとしても、燃料が落ちた格納容器の温度は誰にも分からないのだから。何も変わって いないし、終わっていない、と言うのが現実。

15 日(木) 日曜日に愛知杯(GIII・芝2,000m・牝馬限定・ハンデ)が行われます。本 来は中京競馬場のレースですが、今年は改装中のため、小倉競馬場で実施。

 目玉は何と言っても、レーヴディソール(3歳)。昨年デビューすると、新馬戦を快勝。2戦目のデイリー杯(GII)では牡馬を蹴散ら し、3戦目の阪神ジュベナイルフィリーズ(GI、しかし、このレース名は何とかならんか)も制して2歳女王になりました。今年初戦の チューリップ賞(GIII)も圧勝して、「桜花賞(GI)は当然のこと、牡馬相手のダービー(GI)も勝てるのでは」と思ったものです が、その後骨折が判明し、春シーズンを棒に振ってしまいました。

 11月のエリザベス女王杯(GI)で復帰したものの、ブランクのためか11着と敗退。で、何とローカルのハンデ戦に矛を向けてきまし た。まあ、本来なら有馬記念に出ていて不思議の無い馬ですからね。7分の力でも圧勝出来るレースですが、さて。

14 日(水) 先週、ザッピングしていたら、話題の「家政婦のミタ」にチャンネルが合い、思わず 見てしまいました。で、今週も又見てる、と。役者は、主役の松島奈々子は無名で、松島と末娘役以外は演技もパッとしない。セットも安上が り。ロケも学校と家の前くらい。恐ろしく安上がりですが、これで30%近い視聴率なら、日テレはウハウハですな。やはり、ドラマは脚本 か。ただ、DVD買ってまで繰り返し見たいとは思いませんね。

13 日(火) 年末年始の番組ガイドを買ってきましたが、恐ろしいくらい見る番組が無いですな。 愚にもつかないバラエティ見るくらいなら、CDでも聴いていた方が良いし。

 スポーツ(箱根駅伝、天皇杯、大学 ラグビー、ライスボウル)を除けば、大晦日の「ゆく年くる年」と「ジルベスターコンサート」(この2つは被るんだよなあ)、あとは 1/3の「日本の話芸20周年スペシャル」(NHK教育)くらいしかないもんなあ。

12 日(月) フォボス・グルント、ロシアも最終的にギブアップしたようです。

 宇宙機と言うのは、秒速7kmまで加速すると、地球の重力と釣り合って地球周回軌道に入ります(人工衛星)。さらに加速して秒速 11kmになると、地球の重力を振り切って惑星間軌道に飛び出して行きます。

 通常の惑星探査機は、ロケットで秒速11kmまで加速されるのですが、
フォボス・グルントは重量の問題があり、ロケットでは秒速7kmま でしか加速できず、残りの4kmは探査機本体のエンジンで加速します。しかし、探査機のエンジンは点火せず、地球周回軌道を回ったま まになってしまいました。

 90分くらいの周期で地球を回っているのですが、この速度だと1ヶ所のアンテナからはせいぜい5分くらいしか交信できない。で、状 況を把握したり、指令を送ったりするのが上手くできなかった。最新の観測だと、探査機の分解も始まったようで、さすがに手の打ちよう がないみたいです。


11 日(日) 昨夜は、21時過ぎから時々外に出て、月蝕を見物。考えてみると、皆既月食見るのも久しぶりだな あ。中学・高校の頃は、月蝕と言えば学校に止まりこんで、経過をずっと見てたもんですが、流石にこの年になると、外でずっと見ている 根性は無くなりました。

 月蝕現物の帰り道に、小学生2人が酒酔い運転の車に轢かれて亡くなったとのこと。合掌。運転手は「月蝕が無ければ事故は無かった。 悪いのは月蝕だ。」とか言いそうだな。


10 日(土) 気管支の一番上がモゾモゾする。空気が乾燥してきたしなあ。

 
肩凝りがひどかったので、整体受けてきました。気持ち良かった。

9 日(金) 今日は寒かった。遅れていた冬が来た、と言う感じ。

8 日(木) 今日は神保町。こうして見ると、本屋の間にケーキ屋や喫茶やエスニック料理の店が 結構あるもんですな。

7 日(水) 出張で名古屋へ。昼飯は東京駅のグランスタで買って、新幹線の中で食べました。東 京駅以外にもこうした所が出来ると良いのですが、名古屋や京都や博多は、駅ビルの中にデパートが入っているので、大家であるJRとして は、そうそうこうした施設は作れないのでしょうね。

6 日(火) コンビニで見かけた、サッポロの「札幌開拓使麦酒」。アサヒの「初号アサヒビール復刻版」に似 ていると思うのは、灯台だけ? あと、サントリーの「深みの逸品」。色遣いが琥珀エビスそっくりなんですけど。

5 日(月) 「坂の上の雲」の第三部が始まりました。全四回で、「旅順総攻撃「二○三高地」」 「敵艦見ユ」「日本海海戦」。えっ、これじゃ兄ちゃんの活躍する場面がないやん。奉天会戦は?

4 日(日) 地方自治体がゴミとして集めたペットボトルが、国内のリサイクル業者に流れず、海 外に輸出されているのはケシカランと、国が文句を言っているらしい。地方自治体としては、中国辺りに売った方が3倍で売れる以上、税金の 有効利用の意味で仕方ないよなあ。

 しかし、何で中国だと値段が3倍になるんだ? 経済格差を考えれば、基本的に日本の方がモノの値段は高いだろうに。日本の方が人件費が 高い分、安く買い取らないと割が合わないってことか。

3 日(土) では、灯台が選ぶ「ワード・オブ・ジ・イヤー」を。

最初に参考として、2011年の新語・流行語大賞を並べてみま しょう。

大 賞: なでしこジャパン

トップテン:  絆、スマホ、どじょう内閣、どや顔、帰宅難民、こだまでしょうか、3.11、風評被害、ラブ注入

ノミネート: あげぽよ、あとは流れで、アフター4、安全神話、一定のメド、エダる、エンディングノート、おかわり君、 推しメン、お嬢様の目は節穴でございますか、おねえキャラ、瓦礫、がんばろう日本、君、きゃわゆいネェ、計画停電、原子 力ムラ、災後、再生可能エネルギー、シーベルト、自粛、ジャスミン革命、除染、節電、ゼロではない、想定外、ソーシャル メディア、タイガーマスク、ただちに、脱原発、建屋、タブレット、地デジ難民、超円高、津波てんでんこ、東北魂、年の差 婚、トモダチ作戦、内部被曝、ノーサイド、美ジョガー、フクシマ50、復興、平成の開国、放射線量、ホットスポット、ぽ ぽぽぽーん、満身の怒り、マルマル、モリモリ、見せましょう野球の底力を、メルトダウン

  では、

ベスト10: 

あやしいお米 セシウムさん
: 食品の放射能汚染と言う深刻な問題を、ユーモアで包んで世間に周知したことに 対して。

シーベルト: 1年前には日本国民の 99.9%は知らなかったの対し、今や全国民が知っている点で、今年を象徴する新語と言えましょう。

計画停電: 特に、計画停電導入初期の、あ まりに杜撰で悲惨な実施状況を見れば、東京電力に原発事故の終息が出来ないのも無理はない、と国民に知らしめた事に対して。

地デジ: 一応テレビはデジタル化されたけ ど、TV番組は相変わらず下らないままだし、当然視聴率も墜ちてTV局の経営は火の車だし、地デジ化が終わってTVが売れなくな り、家電業界も赤字を積み上げてTVから撤退しつつあるし、一体何のためにやったのか。(もちろん、B-CASカードを管理する 財団に、お役人様が天下るためです。)

ホットスポット: 本来、「ホットスポッ ト」には色々な意味があります。地学・火山学では、火山が活動している地域。生物学では、狭い範囲の中に多様な生物が生息してい る地域。犯罪学では、犯罪の多い地域。コンピュータの世界では、無線LANが利用できるエリア。しかし今や、放射能汚染の高い地 域、の意味になってしまいました。

5席:ぽぽぽぽ〜ん
 まさに日本が滅亡するかも知れない瀬戸際の時に、TVから流れたこのフレーズがどれだけ人々の心を和ませたことか。その功績に 対して。

4席:
計画停電範囲外は やってもいいということ
 日頃は、野球 を通じた青少年の健全な育成、などとホザいていても、本音は金儲けが全てだ、と言うことを、よりによってこの状況下で告白した、 近 年見かけることの無くなった正直さに対して。

3席:ジャスミン革命
 国内で震災・原発事故があった関係で、あまり話題になりませんでしたが、間違いなく世界史の1ページです。


2席:ただちに影響の出るレベルではない。
 
震災直後に、枝野官房長官が連発したセリフ。この、情報公開の世の中にあって、政府首脳としてこ れだけ無責任なセリフを連発できる神経の太さは、ある意味、大したものです。

大賞: 3.11
 説明は不要でしょう。

2 日(金) 昨日、2011年の新語・流行語大賞が発表されました。

 毎年のことながら、この賞の問題点は、1つは撰者の時代に対する感度があまりに悪いこと。なので、遥か昔に誕生し、何年も前から人 の口に登っている、使い古された言葉を平気で選んでしまう。例えば今年の大賞である「なでしこジャパン」。 確かに女子ワールドカップの決勝は感動的な試合でした。日本サッカーのベストゲームの1つです。

 しかし、北京五輪のクォーターファイナルの対中国戦、セミファイナルの米国戦、3位決定戦のドイツ戦も又、素晴らしい試合でした。 撰者に時代に対する感性があれば、「なでしこジャパン」は2008年に選ばれていたでしょう。

 もう1つの問題点は、撰者がチキンなこと。このため、権力者・有力者の問題発言を平気でスル―してしまいます。有名な例では「たか が選手が」。今年の例でいえば、「
計画停電範囲外は やってもいいということ」。権力にモノ申す勇気がないなら、こんな賞を企画するなよ。談志師匠のDVDでも煎じて飲め、ですな。

1 日(木) 今日は寒かった。さすがに冬ですね。