徒 然 草  2006年1月
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31日 (火) 21日に酢の博物館に行ったことを書きましたが、酢の作り方と言 うのは知っているようで知らなかったので、勉強になりました。

 酢の作り方は、アルコールの入った液体に酢酸菌を植え付け、温度を一定(30℃くらい)に保つことです。こうすると、酢酸菌がアルコールを分解して酢酸 を作り出します。

 米酢なら、米を蒸した後、麹カビと酵母からアルコールを作り(ここまでは日本酒と同じ!)、そこに酢酸菌を植え付けます。すると、酢酸菌は酸素が好きな ので液体の表面で繁殖し、酢酸を作ります。酢酸は重いので下に沈み、アルコールは軽いので表面に集まる。なので、かき回さなくてもOK。アルコール分が大 体なくなったら、加熱して残ったアルコールを飛ばすと共に、酢酸菌を殺して完成。

 なお、日本酒は雑味を除くために原料のお米を磨きますが、米酢の場合は磨かない方が風味が良いため、米をそのまま使います。つまり、日本酒に酢酸菌を植 えても、良い酢にはならない。

 また、原料のアルコールは何でも良いので、ワインを原料にすればワインビネガーになるし、リンゴ酒を原料にすればリンゴ酢(アップルビネガー)になりま す。

 そう思うと、酢の起源と言うのは、アルコールを作ろうとして失敗してしまったものを、捨てるのがもったいないからと使った事にあるのでは、と思います。 微生物が発見される以前は、雑菌の繁殖を抑えてお酒を造るのは結構難しく、酢酸菌が入って酢になってしまうのは良くある事だったでしょうし(発酵/腐敗が 微生物によっておこることを発見したのはパスツールですが、そのきっかけはワインが酸っぱくなるのを防ぐ事だった)。

30日 (月) 記者会見でのお茶目な発言から、ホリエモン亡き後のワイドショーのヒーロー になるのは必至の東横イン社長。スキー宿でニュースを見ながら雑談していた際の結論は、「あれは不自然すぎる。きっと、絶対に触れてもらっては困ることが あって、そこから注意を逸らすために、あんな風に言っているのだろう。」

 確かに日本のマスコミはヴァカだから、ブービートラップを仕掛けられたら、注文通りに嵌るよなあ。

29日 (日) 朝飯食ってゲレンデへ。今日は風も無くて暖かく、絶好のス キー日和。何より、普段は見えても霞がかかる北アルプスが、本当にハッキリ見える。ここまで透明度が高いことも珍しい。やっぱり八方尾根は立派だなあ。

 
左:北アルプス 右:戸隠 連峰 

 10:30に「やなぎらん」でお茶。それからまた滑る。15本滑って上がる。 3日で72本か。さすがに膝が痛い。宿で着替えて荷物をまとめてから、「うずら屋」で蕎麦。今年は大権現盛(並の3倍)に挑戦、何とか食べきりました。

 
左:午前のケーキ、右:大 権現盛り

 長野に戻 り、お土産を買って、16:07の新幹線に乗る。大宮着は17:30。今年もまた、楽しいスキーでした。

28日 (土) 7:30起 床。朝飯食って、ゲレンデへ。今日は天気は良いけれど、風が強くて寒い。遠くの山々(北アルプス)も見えないし。

 今日は昨日とはメンバーが違うので、かなりのんびりモード。滑って
「やなぎらん」でお茶。 滑って昼食。ここでH君が合流。滑って「やなぎらん」でお茶(灯台は、今回は緑のビンのGrolschにしました)。もういっちょ滑って宿へ。今日 は全部で23本。2日券分くらい。

 夕食前にO君到着。入れ違いに T氏が帰京。みんな、歳とって忙しくなったね。夕食後は温泉に行き、後はやっぱりTV見てウダウダ。

27日 (金) 7:30起床。朝飯食って、スキー借りて、ゲレンデへ。I氏は準指導員の資 格を持っていて、今年は指導員を受けるお方。今シーズン、既に20日も滑っている。灯台もそれほど下手ではないんだけど、一緒に滑るのはちとしんどい。

 8本滑って(I氏はさらに3本滑っていた)、「やなぎらん」でお茶。10本滑って昼食。
午 前中は天気はまあまあ良かった。山はあんまり見えなかったけど。午後は時折雪が舞って、結構 寒い。8本滑って「やなぎらん」でお茶。更に8本滑った所で限界となり、I氏と別れて宿に帰る(I氏はさらに3本滑ったらしい)。合計34本。3日券の 元が取れる本数である。はあ。

 
左:午前のケーキ、右:午 後のケーキ

 宿の近くの温泉に行ってゆっくり温まり、夕食。しか し、午前中は高校の修学旅行がいたけど、午後になって彼等が帰ったら、ゲレンデのスキーヤーは数が数えられるくらいしかいない。大丈夫かねえ。

 21時頃、T氏、U氏、Sさんが到着。入れ代わりにI氏が菅平に向けて出発(明日は指導員試験に向けたレッスンを受けるとか)。TVを見ながらウダウダ して、24時頃就寝。

26日 (木) 17時で仕事を切り上げ、大宮へ。大宮にはエキュート(駅ナカの商店街)が 出来ていて、ずいぶん変わったねえ。お寿司を買い込んで、20:10の新幹線に乗る。長野着は21:30。駅前の電光掲示の温度計は0度を指していて、 思ったほど寒くない。雪もないし。

 I氏とメールで連絡を取るが、30分ほど遅れるとの事なので、駅前のコンビニへ。サッポロビールを買ったら、「冬の北海道大物産展」と銘打って、海洋堂 のフィギュアがおまけに付いていた。

 22時、I氏の車に乗せてもらい、戸隠の定宿に着いたのは22:45頃。
ちょいとTVを見て、24時就寝。
25日 (水) 日間賀島は、蛸の島と言うことになってるようです。


24日 (火) 年度末が近いんで、段々忙しくなってきました。最も、過労死 しそうな人が見たら、「そんなんで忙しいなんて言うなあ!!」と、どやされるでしょうけど。

 土曜の雪がまだ残っていて、今朝も寒かった。屋根の雪から50cmを超えるつららが下がっている家もあるもんなあ。拘置所は暖房なしだそうで、ホリエモ ンはどうしているやら。
23日 (月) ホリエモンがタイーホされました。現在、23日の21:25ですが、TV東 京は余裕のよっちゃんで通常番組。テレ朝とTBSが臨時ニュース(TVタックルと月曜ミステ リー劇場が没)。フジは人気ドラマの「西遊記」で、これは切れなかったか。日テレは通常番組(「キスだけじゃイヤ」)。で、NHKは「きよしとこの夜」。 ホリエモンより氷川きよしか。

22日 (日) 女性陣は6時半に起きて展望風呂に入ったようですが、灯台は 7時半起床。昨日の曇り空と打って変わって快晴。ただ、風が強くて猛烈に寒い。

 朝食もご馳走でした。昨日の伊勢えびの頭と殻を使った味噌汁。手作りの豆腐。「昨夜、煮河豚を出さなかった代わりに」と河豚のタタキも出た。アジの開き は自分で焼くので焼きたてだし。満足満足。おまけに、「じゃらんを見て来た人にはワインを出すんだけど、忘れたから」と、1人に1袋ずつ、ひれ酒用の河豚 ひれ(5枚くらい入ってる)をくれたし。

 
左:朝食も豪華。伊勢えびの味噌汁、フグのタタキ、手作り豆腐。
右:まるは食堂のジャンボエビフライ。長さ18cm。(1匹食べてから撮った)

 宿に荷物を置いて島内散歩。渥美半島、知多半島、向こうには鳥羽。ちょっと寒いけどね。お土産買って船に乗る。対岸の師崎までは5分。そこから車に迎え に来てもらって、「まるは食堂」へ。小さな大衆食堂かと思った ら、1階は4人掛けのテーブルが30。2回は24人は入る座敷が10。一度に300人以上が入れる大箱。それでも1時間待ち。いやすごいわ。

 待ち時間は、隣にある日帰り温泉(経営は同じ、500円)でつぶしてから、名物のエビフライ。これまた美味でした。食堂の送迎バスで(途中、魚市場に立 ち寄って)河和駅に送ってもらい、そこから名鉄。Y君は名鉄で豊橋方面とて神宮前下車。幹事のI君とKさんはJRで豊橋方面なので金山下車。H女史は犬山 方面なのでそのまま。灯台と嫁さんは名古屋下車。みなさんお疲れ様

 名古屋では時間まで高島屋を冷やかし、17時の「こだま」に乗る。車中はほとんど寝てた。東京着は20時前。美味しい2日間でした。
21日 (土) 5時起床。眠 い目をこすりながら外を見ると、雪が降ってる。おやおや。3cmほど積もった雪の中を、6時前に出発。

 東京駅を7時20分過ぎに発車する「こだま」に乗車(値段に惹かれて「ぷらっとこだま」にしたので)。発車は5分遅れ。新横浜は15分遅れ。どうなるこ とかと思ったけど、小田原から先は雪はなく、名古屋着は20分遅れの10:40。名古屋では集合時刻まで少し間があったので、駅裏のビックカメラを見物し て、コーヒー飲んで。

 12時に、集合場所の名鉄神宮前駅へ。今回は大学1・2年次に同じクラスだった連中の集まり。定時にクラス仲間4人 +灯台の嫁さん+幹事のI君の友人(小学校の先生(♀)、あやしい!?)が集合。熱田神宮を抜けて、元祖「ひつまぶし」の蓬莱へ。

 I君が先に名前を書いておいてくれたんだけれど、それでも20分待ち。流行ってますねえ。ようやく通された座敷で、当然「ひつまぶし」を注文。美味でし た。来たら食べる前に写真を撮るつもりだったんだけど、理性より食欲の方が強かった。(^^;;

 神宮前に戻り、名鉄で半田へ。ここで「ミツカン」がやってる「博物館 酢の里」へ。面白かったです。詳しくは後日。再 び半田に戻り、名鉄で河和へ。ここからは船に20分揺られて日間賀(ひまか)島へ。ここは周囲5.5kmの小さな島。今日の宿の「乙姫」は、港のすぐ前。

 ここは、冬場は河豚と蛸が名物。河豚と言えば下関ですが、実は下関に水揚げされる河豚の多くは、遠州灘で獲れているらしい。美味い河豚を食いたければ、 下関より日間賀島だそうです。

 待ちに待った夕食。てっさにてっちり、唐揚げに焼き河豚に湯引きに白子にヒレ酒、さらには伊勢えびの刺身に茹蛸。皆、言葉も無く黙々と食べております。 今まで、ちゃんとした河豚なんて数回しか食べたことなくて、「不味くはないけど、高い金払うほどのものかなあ」と思っていたけど、いやいやそうではない、 と言う事が分かりました。

 
左:てっさ(3/4食べてから撮った)
右:てっちり(フグを半分鍋に入れてから撮った)

 
左:伊勢えびの刺身。甘い!
右:蛸の塩茹。軟らかくて美味しい。

 雑炊で〆て、満足満足。まだ時刻は20時半。風呂に入って、あれこれ雑談して、まだ宵の口。

20日 (金) フレックスを使って会社を早めに切り上げ、コンサートへ。

 東京フィルハーモニー交響楽団 第715回定期演奏会@サントリーホール
 指揮:ウラディミール・フェドセーエフ

 ・カリンニコフ:交響曲第一番ト短調

 このコンサートのチケットを取るまで、カリンニコフと言う作曲家は知りませんでした。なので、大して期待せず聴いたのですが。。。 世の中には、まだま だ灯台の知らない名曲があるんやねえ。

 確かに曲の構成自体は交響曲に間違いないのですが、曲から受ける印象が、ベートーベンを筆頭とするそれとは全然違う。交響曲と言う形式を作り上げたハイ ドンと、ベートーベンと同時代に生きた天才モーツァルトを除けば、交響曲作家はほぼ例外なくベートーベンの影響を受けています。つまり、
交響曲とは人生における苦悩と喜びを音楽にしたものであ ると。

 で、カリンニコフは全然違う。ただひたすらに美しい。単に美しいだけの音楽は、得てして薄っぺらいものですが、そうなっていないのは才能でしょう。初め ての交響曲と言うことで、未熟なところもありますが、名曲だと思います。

カリンニコフは1901年に35歳の誕生日を目前にして、肺病で亡くなっています。第一交響曲の作曲は29際の時。既に病に侵されています。当時死病で あった結核を患って、なおこれほど透明な音楽が書けるとは。

 ・ショスタコーヴィッチ:オラトリオ「森の歌」Op.81(フェドセーエフ版)
  テノール:福井敬 バリトン:牧野正人 東京少年少女合唱隊 東京オペラシンガーズ

 時代と政治に翻弄された幻の曲。生きているうちに「森の歌」をコンサートで聴く機会があるとは思っていませんでした。演奏も素晴らしく、優れた芸術は全 てを超越することを証明してくれました。このまま演奏が終わらず、いつまでも続いたら良いのに、と思ってコンサートを聴いていたのは、本当に久しぶり。良 い夜でした。


 閑話休題、冥王星探査機「ニューホライゾンズ」が打上げられました。地球低軌道なら20tは打上げられる2段式ロケット「タイタンV」に対し、探査機の 重量はわずか500kg。更に、3段目にセントール・ロケット、4段目に固体キックモーターを配し、人類史上最速の飛翔体として冥王星に向かいます。う〜 ん、男のロマンだねえ。冥王星着は2015年。その頃灯台は、どこで何してんだろ。

19日 (木) しかしまあ、衆院は与党絶対多数ですから、予算案自体は3月頭に衆院を通過する でしょう。となると、いよいよ皇室典範改正案の審議です。今国会の唯一の楽しみはこれですね。

 細部は詰めているところでしょうが、大方針は先に有識者会議が示した通り、「女性(女系)天皇容認」です。

 最近になって、男系派が必死の巻き返しに出ています。ただ、皇室典範は法律なので、改正を阻止するには衆参いずれかの国会議員の過半数が反対票を投じな くてはなりません。国会議員の中にも男系派は少なからずいるとは思いますが、「改革反対派」のレッテルを貼られてまで反対票を投じるだけの気骨のある議員 がそんなにいるとは思えません。

 安倍ちゃんだって内心は反対だと思いますが、官房長官と次期総理の椅子を棒に振ってまで反対はしないでしょう。

 採決に持ち込ませず、継続審議にして時間を稼ぐ手もありますが、郵政民営化の時みたいに野党側が「絶対反対、審議拒否も辞せず」ならともかく、そんな話 もないのですしねえ。

 ともあれ、男系派の皆さんのご健闘を期待したいと思います。

18日 (水) 昨日の続き

 消費税率が20とか25%になったとして、給料自体は上がりません。当然、家計が支出出来る金額も変わらないので、消費税率が上がると企業に回る分が 減ってしまいます。昨日の式の

 100万円=95.2万円(本体価格)+4.8万円(消費税率5%)
 100万円=83.3万円(本体価格)+16.7万円(消費税20%)

 を見れば、消費税率が上がると国に掠め取られる分、企業に回る金額が減るのが分かります。

 つまり、消費税率が上がると言うのは、企業から見れば売上げが落ちて利益が下がる事です。そのため企業は、社員を減らすか社員をリストラしなければなら ず、結果所得が減って売上げが減り、消費税額も減るの悪循環。

 しかし、消費税率というのは無限に上げられるものではありません。25%が限度でしょう。そこまで上げても経済の縮小によって必要な税額が得られないと なれば、残る国債の解消手段はインフレしかありません。

 そんな事が垣間見られる2006年度予算案でした。
17日 (火) 昨日の続き

 消費税率を5%上げて単年度収支をトントンにしても、それだけでは終わりません。700兆円の国債が生み出す利子があるからです。「税収+その他収入」=「一般歳出+地方交付税+国 債費」となって、初めて国債発行残高の増加が止まり、財政が再建に向かうからです。2006年度の国債費(利子)は18.8兆円。この分ま で含めると、さらに10%、つまり消費税を20%(今の4倍)にする必要があります。

 しかも消費税は、税率が高くなると税収が伸びなくなります。例を挙げましょう。今、100万円の商品があるとします。現在の消費税率は5%ですから、

 100万円=95.2万円(本体価格)+4.8万円(消費税) です。消費税が20%になると、同じ品物は

 114.2万円=95.2万円(本体価格)+19.0万円(消費税) になります。

 しかし、消費税が上がっても給料は増えません。となると、大抵の人は商品のランクを落としても総額100万円のものを買おうとします。つまり、

 100万円=83.3万円(本体価格)+16.7万円(消費税) です。

 消費税率を4倍にしたのに、国に入る税額は16.7万円÷4.8万円=3.5倍にしかなりません。税額を4倍にするには、消費税率は

 100万円=80.8万円(本体価格)+19.2万円(消費税) で23.8%必要になります。消費税は、将来的には25%になるだろう、と言うのが灯 台の予想です。しかし、これでもまだ終わりません。 (この項続く)
16日 (月) 小泉首相もト ルコから帰って来たので、そろそろ2006年度予算案の審議が 始まります。2006年度政府案は以下の通り。単位:兆円。カッコ内は2005年度当初案。総額は、79.7(82.2)兆円と なっています。

収入の部: 税収: 45.9(44.0)、 その他:3.8(3.8)、 国債:30.0(34.4)

支出の部: 一般歳出: 46.4(47.6)、 地方交付税:14.6(16.8)、 国債費:18.8(18.4)

 税収が前年度から1.9兆円増えたのは喜ばしい限りですが、何せ国債発行残高が700兆円もあるので、国債の利率が0.3%も上がれば、税収増は吹き飛 んでしまうのがこの国の現実であることは認識しておく必要があります。

 今年度予算のもう1つの目玉は、新規国債発行額の30兆円割れです。有限実行を持って鳴る小泉首相のこと、新規国債30兆円割れを公約に首相に就任して いながら、これまで実行出来なかったのは忸怩たる思いであったものと思われます(就任後、最初の予算編成で、民主党から「公約違反」と言われ、「大したこ とではない」と日本憲政史上に残る迷言を吐きましたし)。とりあえず最後の予算編成で公約を実行したと。

 とは言え、
日本の国を家計に例えると、手取り500万しかないのに借金が7,000万円も あり、しかも毎年新たに300万円の借金をしている、となります。去年の借金が340万円だったのが今年300万円に減ったといっても、状況は悪くなって いるだけで、全く改善していないのですが。

 ともあれ、危機的状況にある国家財政を何とかしなければならないのは、誰もが認める所です。とりあえずは、単年度収支をトントンにする。つまり、
「税収+その他収入」=「一般歳出+地方交付税」にするのが目標となります。

 政府の長期見通しでは、今後は景気回復により経済成長率が上がって税収は増えるものの、長期金利は変わらないため、国家財政は健全化に向かうと言う、誠 に身勝手かつ都合の良い予測が採用されていて、2010年頃には単年度収支がトントンになることになっています(現在は11 兆円のマイナス)。

 しかし、世の中そんなに上手くは出来ていません。2000年頃の長期見通しでは、今頃は経済成長率が3%を超えていることになっいて(実際は政府 が景気回復と叫んでみても、やっと1%)、政府予測なんて天気予報よりも当てにならない代物です。2008年に3%、2010年に5%の経済成長(政府予 測より)なんて、絵に描いた餅そのものです。

 解は増税しかないでしょう。と言っても、タバコ税をちょこちょこいじっても数千億円にしかなりません。10兆円を超える増税となれば、これはもう消費税 しかないでしょう。消費税を5%上げて10%にすれば、とりあえず
単年度収支が釣り合いま す。

 物価が5%上がるのは辛いけど、国家財政の破綻を避けるためには仕方がないか。しかし、世の中そんなに甘くはありません。 (この項続く)

15日 (日) 1回くらい、生で相撲を見てみようと思い、昨日は国技館へと出かけました。 着いた のは11時頃。既にイス自由席(2,100円)は売り切れ。週末だからなあ。イスC席(3,600円)を買って、昼飯を食いに行く。

 13時過ぎに戻ってきて、国技館に入る。さすがに、この時間はまだ空いているなあ。取組は幕下。幕内と違って制限時間は短いし、塩や力水も無いので、テ ンポが速くて結構飽きない。

 12時と14時に、先着300名様に200円でチャンコを出すと言うので、13:50くらいに行って見る。既に長蛇の列だったけど、何とか300人には 入れた。焼そばUFO位の大きさ(深さは倍)の容器に入っていた。結構ボリュームがある。肉は鳥モツだけど、個人的にモツは好きなので無問題。30分くら い待たされたけど(70人分くらいのテーブルのある部屋で食べるので、前の人が食べ終わらないと次が入れない)、値段を考えれば満足。

 十両土俵入りの頃に席に戻る。段々と空席も埋まってきて、幕内土俵入りの頃には満員御礼垂幕も。最近は大相撲も観客が少なくて困っているみたいだけど、 琴欧州効果かな。

 幕内に入ると、懸賞も付く。1つの取組に永谷園が5つも懸賞を付けていた。「味一筋、お茶漬けの永谷園、海苔茶漬けの永谷園、梅干茶漬けの永谷園、タラ コ茶漬けの永谷園、ワサビ茶漬けの永谷園」。さすがに場内も苦笑。

 席は土俵から遠かったけど、先日買ったオペラグラスの威力もあり、楽しめました。TVと違って、土俵の上だけでなく土俵の周りの人の動きも見られるの で、飽きなかったし。年に1回くらいは相撲見物も良いな、と思いながら国技館を後に。

 渋谷で嫁さんと待ち合わせ、夕食はどぜう。美味でした。
14日 (土) ニコンがフィルムカメラから撤退します。HPを見たら、既にコンパクトカメ ラは発売・生産中止しているみたいですね。一眼レフは7機種載っていて、この内、プロ用のF6と入門用のFM10だけは残すので、100%撤退ではないよ うですが。さすがにF6はニコンのプライドか。

 企業としては、売れないフィルムカメラをいつまでも作ってはいられないのでしょう。他のカメラメーカーも追随するだろうし、近い将来、フィルムカメラは 少数のマニア向けに、ライカ見たいな極く僅かのメーカーが細々と生産するだけになるのかな。CD後のレコードプレーヤーみたいに。

 世の中、便利になる反面、味気無くなって行くなあ、とフィルムカメラを30年間振り回してきた灯台は思うのでした。

13日 (金) J2落ちした読売ヴェルディは、レギュラー全員が他チームに移籍するらし い。まあ、沈む船に乗っていても、仕方ないからねえ。

 で、サポーターが「何とかしろ」と抗議したらしい。サポーターは移籍できないんだから、と。

(°Д°)ハァ?

 契約が満了しなければ動けない選手と違って、サポーターはいつでもどこにでも乗り換えられる訳で、これを期にヴェルディなんぞのサポーターやってた我が 身を恥じて、FC東京のファンクラブにでも入会手続きをすれば良いと思うのだけど、馬鹿は死ななきゃ直らないか。
12日 (木) 今月19日にH2Aロケット8号機で打ち上げ予定の宇宙航空研究開発機構の陸域 観測技術衛星「ALOS」の愛称が、「だいち」に決定した。同機構が11日発表した。

 宇宙機構が先月から愛称を一般公募し、応募があった 4436件から選定された。選定理由は、応募者の約1割の487人が「だいち」の愛称を寄せ、最も多かったことと、地球の全陸域の地形や植物の分布調査な どを担う同衛星にふさわしいとの判断から。

 「だいち」を提案した人のうち、抽選で愛知県蒲郡市の会社 員伊藤龍一さん(31)が、打ち上げ日に鹿児島県の種子島宇宙センターに招待され、表彰されることになった。

 灯台も「だいち」で応募してたんですが、486/487の方に入ってしまったか。一度は種子島行ってロケットの打上げを見てみたいもんだ。ただ、打上げ 前に愛称を決定した衛星 はトラブるって言うジンクスがあるんだけど、大丈夫かいな。

11日 (水) 「プロジェクトX」の後番組、「プロフェッショナル」をチラと見たけど、「プロジェクトX」は田口トモロヲのナレーションと中島みゆきのテーマソングで保っていたことが良く分かった。で、両 方ともない「プロフェッショナル」は、持って1年、まあ、半年で終了かな。

10日 (火) 仙台の誘拐事件は赤ちゃんが無事戻って何よりでした。犯人の動機は借金の返 済だそうですが、借りる方も借りる方だけど、貸す方もよく6,000万円も貸すよなあ。

 2002年9月に自己破産してるらしいけど、
普通、自己破産しちゃうとブラックリストに載 るから、当分は借金なんて出来ない。

 その後3年で
借金6,000万円となると、全うなスジからの借金とは思えない。自殺して、 生命保険で返済しろ、位は言われてたんじゃないかな。最近の生命保険は、加入して2年経たないと自殺の保険金は出ないから、2年経つ前に身代金誘拐を起こ して、上手く行けばよし。失敗しても、刑務所と言う一番安全な避難場所に逃げ込めるし。
9日(月) ハリポタ(炎のゴブレット)を見てきました。映像は素晴らしいし、物語もエンターティメントに徹していて結構面白い んだけど、終盤のどんでん返し(実は敵は○○だった)がワンパターンで、いい加減飽きてきた。

 ウルトラマ ンじゃないんだから、毎回毎回敵を出さずに、たまには「夏休みにハリーが大冒険に出かける」でいいんじゃないかと思う。
8日(日) 今日は大学ラグビーの決勝。早稲田42-5関東学院。関東学院も強いんだけど、細かいポイントでミスしたり、倒せな かったりしたため、最終的に得点で大差が着いてしまいました。両校ともレギュラーに3年生以下が多いし、来年も決勝はこの組合せかな(ちなみに、今年まで 5年連続で決勝進出はこの両校)。

 両校は、この後は日本選手権で社会人とだけど、さてどこまでやれるか(例年、学生は社会人にボロ負け)。

7日(土) 今日の関東は、寒いけど良い天気でした。こんな晴天を見ていると、日本海側の大雪がちょっと信じられないですね。

6日(金) 一昨日の続き

 立喰の起源は遠く中世の露店商にまで遡るといわれるが、出された喰いものに何の かんのと難癖をつけ、弁舌爽やかに主人を圧倒し、代金を払わずに去っていく立喰のプロ即ち『立喰師』の起源もそれと軌を一にしていると想像される。

 この不可解な男たちが、歴史に初めてその姿を現わすのは寛 永年間、江戸は下谷池端の路上で二八そばを商っていた三代目時蕎麦寛右衛門をその祖とするのが現在の定説となっている。

 しかし時代を下るに従い、正史の陰に見え隠れする記述がそ の頻度を増すとは言え、基本的には彼等の生活様式は定住を拒否する流浪の民のそれであり、その全貌は異端の民俗学者・犬飼喜一の労作『闇の系譜/立喰師の 世界』が出版されるまで殆ど知られることがなかった。

 しかし氏の研究も第二次大戦の勃発によってその継続をたた れ、特に戦後の闇市を新たな舞台として確立された第二期黄金時代、「立喰のビッグバン」と呼ばれるこの時代以降、高度経済成長期に至る期間は歴史の空白期 となっており、近年この時代を支えた数名の立喰師に関する優れた個別研究によって、かろうじてそのミッシングリングの発掘が行なわれていたに過ぎない。

 不況に強く、特に歴史の結節点・転換期に傑出した人物を輩 出してきたこの世界も、相対的繁栄を迎えた現在、その消息を尋ねるものとてない近代民俗学上のブラックホールと化している。……だが彼等は生きていた。そ の血脈を絶やすことなく。かりそめの繁栄に揺れる表通りに背を向け、あるいは路地裏の片隅、あるいは過疎に悩む地方都市の底深く潜み、遥かな蒼窮よりとき おり舞い降りては人々を畏怖させるあの誇り高き猛禽のようにその足跡を残していたのだ。

 安寧な市民生活を営むものは知らずとも、屋台のタコ焼き屋 から外食産業のエグゼクティブまで、およそ路上で食物を商う人々の間に彼等の噂が囁かれぬ日は絶えてなかった――。

 終戦直後の闇市から身を起こし、あの第二次黄金時代を支 え、中興の祖と呼ばれながら、東京オリンピックの年、忽然とその姿を消していった「ケツネタヌキの竜」とその美し き愛弟子「ケツネコロッケのお銀」。

 外資系外食産業の進出に単身殴り込みをかけ、全米のファー ストフード業界を震撼させた「ハン バーガーの鉄」。

 三大スローガンを逆手に取り、あの予知野屋を倒産に追い込 んだ「牛丼の牛五郎」。

 関東大判焼き連合会の関西進出を完膚なきまでに叩き潰した 「回転焼きの甘太郎」。

 吁嗚、食文化の闇に炎でその名を刻んだ異端の英雄たち!   ……そして、あの天才の名を欲しいままにし、立ち喰い一千年の歴史が生み出した珠玉の名品とまで謳われた希代の立喰師「月見の銀二」の伝説がいま蘇 る!!

 異端の民俗学者犬飼喜一の主著『闇の系譜/立喰師の世界』 を主要文献として、古書・奇書・歌舞伎本・絵巻物等からの豊富な資料を引用し、民族学・文化人類学の成果を踏まえ、犯罪学の豊富な蘊蓄を網羅しつつ、闇市 から東京オリンピックに象徴される高度経済成長を経て、相対的安定の現代へ至る日本の戦後史の闇を駆抜けていったアウトローたち=立喰師の系譜を辿る人物 評伝。もうひとつの(虚構の)戦後史。

 ホラ、あなたも見たくなって来たでしょう。


5日(木) イスラエルのシャロン首相が脳卒中で倒れました。政治家の病状が実際よりも軽く発表されるのは洋の東西を問いません が、それでもなお「深刻な状況」と発表されている以上、医師団は「時間の問題」と見ているのでしょう。77歳ですから、寿命だったのかも知れません。

 シャロン首相は名うてのタカ派として鳴らして来ましたが、最近では国内右派の反対を押し切ってガザ地区の入植地からの撤退を行ったり、与党第一党であり 右派政党であるリクードから脱党して中道政党を旗揚げしたりと、柔軟な姿勢を示しています。慧眼な彼の目には、今までの強硬姿勢では、今後10年は良くて も、30年後50年後にはイスラエルはアラブの海に飲み込まれる、と思ったのでしょうか。

 イスラエルは今年3月に総選挙が予定されており、シャロン首相率いるカディマの勝利が予想されていました。しかし、カディマはシャロン首相の個人的な人 気に支えられていて、この状況でキーパーソンが退場してしまったのですから、イスラエル政界で大激震が起こるのは必至の情勢です。シャロン首相のリーダー シップにより、小康状態を保ちつつ出口もかすかに見えてきたパレスチナ情勢も、このことでまた混迷化しそうです。

 最悪の状況は、総選挙で最強硬派のネタニヤフ元首相が勝利し、一方パレスチナ側もこれに対抗してイスラム原理主義派がイニシアチブを取って、再びテロの 押収が繰り広げられることでしょう。

 この7日から、イスラエル・パレスチナ・トルコの中東3ヶ国を訪問予定だった我等が純ちゃんですが、イスラエル訪問はキャンセルされました。とてもじゃ ないけど、先方に純ちゃんと会談している余裕はないですし。でもって、イスラエルを切ってパレスチナだけ訪問するのは、これはこれで後に禍根を残す可能性 があるため、これまた訪問中止。

 ま、ここは訪問先もトルコ1国になった事だし、TOGOビールを飲みつつベリーダンスを鑑賞し、グランバザールで買い物して帰ってくるのが吉でしょう。 ま、良かったんじゃないですか。彼にドロドロの中東に飛び込んで、丁々発止の外交を繰り広げるだけの見識があるとは思えませんから。

4日(水) 今日は有休とってぐぅたら。正月休みも終わりやなあ。まあ、あと2日行けば又休みだけど。

 
「機動警察パトレイバー」「攻殻機動隊」などで知られる世界的アニ メ作家・押井守監督(54)が、新たな映像表現に挑んだ最新作「立喰師列伝(たちぐいしれつでん)」が完成した。

 
おお、 完成しましたか。公開は春だそうですが、楽しみですね。「うる星やつら」のTV版で、既に「必殺・立ち食いウォーズ」としてモティーフは出てましたが、 20年以上の時を経て、遂に作品になるのですね。

3日(火) 2006年からと予想されていた日本の人口減少ですが、実際には2005年に減少が始まりました。1年繰り上がった 原因は、インフルエンザの流行により死者が4万人ほど増えたためだそうです。

 2005年にインフルエンザの流行は、医療現場や教育現場での捕らえ方は分かりませんが、一般生活をしている分には、特に例年と差があるとは思えません でした。

 最近、話題になってる新型インフルエンザですが、全世界で2,000万人とも3,000万人とも言われる死者を出したスペイン風邪でも、日本国内の死者 は40万人ほど。当時より日本の人口は増えてますが、一方では医療技術も進歩しているわけで、新型インフルエンザの毒性がスペイン風邪より上だとしても、 死者はせいぜい40万人くらいかと思います。

 40万人が死ぬとなると、感染者数は膨大になるので医療現場は大変だとは思いますが、年間の死亡者数が100万人で、2016年には140万人に達する と言う時代では、社会に及ぼすインパクトはそんなに大きくないんじゃないかと思います。

 人口が1/3になった中世ヨーロッパのペストじゃないですし。

2日(月) 寝正月しております(嫁さんは、福袋戦線に出撃して行きましたが)。夕方、近所のスーパー銭湯行ったらすごく混んで た。まあ、皆考えることは同じか。今日は寒かったもんねえ。
1日(日)  今年は1月1日のGMT(グリニッジ標準時)に「うるう秒」が入るので、日本時間では、午前8時59分59秒→8 時 59分60秒→9時00分00秒になります。

 なぜ「うるう秒」が入るかと言うと、潮汐の影響で地球の自転が少しづつ遅くなっているからです。ちなみに、世の中には角運動量の保存則と言うのがあっ て、地球の自転が遅くなる分、地球−月の距離が少しづつ(年に数cm)遠くなることでバランスを取っています。

 今から40億年くらい前は、1日は8時間くらいで、地球−月の距離は今の1/10くらいだったとか。その頃の月は、今の10倍の大きさに見えていたんで すねえ。

 今からちょっと、毎年うるう秒が入っていたのですが、今回は5年ぶり。これはつまり、地球の中心部に重たい物質が移動したことを示しています。これをネ タに破滅本を書く人が出てくるかなあ、と思っているのですが、中々出てきませんね。惑星直列だと「重力の影響で大異変」で簡単なのですが、この話は角運動 量に慣性モーメント、でもって地球物理学の知識がないと掛けないので、その辺のなんちゃって破滅家には荷が重いのかも知れません。

 てな調子で徒然草は今年も続きますが、昨年に引き続きご愛顧の程、お願い致します。