徒 然 草  2001年3月


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31日(土) 3月の晦日 に雪が降るとはねぇ〜。満開の桜の上に降る雪も風流ではあります。

 埼玉高速交通と埼玉新都市交通に乗って、ついでの大宮競輪場にも寄って来ました。その辺は、そ れぞれのコーナーで。


30日(金) 今日は振休。上野に行って、イタリア・ルネサンス展(国立西洋美術館)、ヴェネツィア絵画展(上野の森美術館)に 行って来ました。

 普通、西洋絵画の展覧会はジジババが来ないので、平日は空いているのですが、これはジジババが 多くて混んでたなあ(特にルネサンス展)。ヴェネツィア絵画展の最初の作品はヴェネツィア全体の俯瞰図なのですが、「何、この絵?」は止めて欲しい。

 とは言え、どっちも良かったです。ルネサンス展にはダヴィンチの素描が3点とミケランジェロの 彫刻が1点来ていたけど、無理してダヴィンチやミケランジェロを持って来なくてもいいのに、と思います。そんなものなくても、いい作品が揃ってました。

 ヴェネツィア絵画展は18世紀、爛熟期を迎えたヴェネツィアの作品が揃ってます。イタリア風景 画は今まで結構見て来ましたが、それがこの時代のヴェネツィアに由来するとは知らなんだ。勉強不足ですね。あと、ヴェネツィア市内を題材とした絵を見てい ると、旅心がそそられてしまいました。今年の夏休みはどうしようかな?

 上野公園の桜は満開でした。この週末はお花見客で賑わう事でしょう。


29日(木) 現在の国道122号線は江戸時代の岩槻街道です。明治時代に東北線を建設する際、当然岩槻街道沿いに建設しようとし ましたが、岩槻や鳩ヶ谷と言った宿場町が反対したため、埼玉県内は現在の浦和・大宮回りのルートになりました。以来百数十年。岩槻は東武野田線が通ったの でまだマシですが、鳩ヶ谷は渋滞する122号を走るバスに乗って川口や赤羽に出なければならず、非常な不便を強いられました。

 昨日、埼玉高速鉄道(赤羽岩淵−浦和美園)が開業して、やっと鳩ヶ谷にも鉄道が通りました。沿 線人口はそれなりにあるし、営団南北線と直通運転で都心に1本で出れるので、宅地開発も進むでしょう。営業的には黒字でしょうけど、建設費までペイできる かは何とも。

 ちなみに31日には、東京臨海高速鉄道(現在は新木場−東京テレポート)の東京テレポート−天 王洲アイルが延長開業します。しかし、お台場に行くには「ゆりかもめ」があるのに、わざわざモノレールで天王洲アイルへ出て乗り換える奴はいないよなあ。 今でも支出が収入の2.5倍もあって、年間22億円の赤字をまき散らしているのに、どうすんだろ。2年後くらいには大崎に延伸するので、多少は乗客も増え るでしょうけど、黒字は無理だろうなあ。

 この国の土地の値段、建設資材の値段と人件費を考えれば、鉄道建設には巨額の費用がかかり、開 業後の黒字で建設費をペイできるケースはかなり稀です。にもかかわらず、大都市部では鉄道建設(新設・延長)計画は目白押しです。ゼネコンと政治家にとっ ては、完成したものが黒字だろうが赤字だろうが、知ったこっちゃありませんからね。首都圏で計画されている鉄道でまともなのは、唯一「舞浜リゾートライ ン」だけでしょう。TDL、イクスピアリ、ホテル街、ディズニーシーを結ぶ環状のモノレールですが、距離が短くてお客が多ければ、そりゃ儲かるわな。


28日(水) 部長から、4/1付けの異動の内示を受けました。引き継ぎもあるので、2ヶ月位は今の仕事も兼任ですが。いや、めで たい!!

27日(火) 大滝詠一の 「A  LONG  VACATION」の発売20周年を記念して、オリジナルのロンバケに10,000枚しか生産されなかった「Sing ALONG VACATION」(A  LONG  VACATION の Insstrumental を収録したもの)をカップリングした、21世紀版「A  LONG  VACATION」のCDが発売されたので、買って来ました。2001円(税別)。もちろん、オリジナルは持ってますけ ど。

 はぁ〜。いいねえ。ベスト版でもないのに、個々の作品のこのクオリティ!


26日(月) たいていの人は、漠然ながらも「霊魂」とか「魂(たましい)」と呼ばれるものの存在を信じているのではないかと思い ます。

 共通理解としては、

・1人に1つ
・普段は脳とくっついているらしい。たまに幽体離脱したりする。
・重さはほぼゼロで無色透明、ただし、霊能者にはオーラとして見えるらしい。
・死ぬと体から離れてあの世に行くが、この世に留まる事もある(幽霊)。
・あの世に行った後、再びこの世に戻る事もある(輪廻転生)。

でしょうか。さて、人間には魂があるとして、動物はどうか? 化け猫がいるくらいだから、やっぱ りあるのでしょう。では、トカゲ(爬虫類)は? カエル(両生類)は? サケ(魚類)は? 脳に魂が宿るなら、これらの脊椎動物には、やっぱりいるんで しょうね。逆に、ゾウリムシにはいない、と。では、ミミズやクラゲみたいに、神経系はあっても中枢神経(=脳)を持たない生き物は???

 あと、最近流行のクローンの場合はどうなんでしょうか。これはやっぱり別の魂でしょうね。でな いと、一卵性双生児の魂が1つ、と言う事になってしまいますから。「個体発生は系統発生を繰り返す」事を考えると、母親(あるいは卵)の中で脳が出来る頃 に、魂が宿るのでしょう。クローンの場合、一度単細胞になって又復元する訳ですから、その途中で再度魂を獲得する、と。

 では、植物は? 上の理論に従えば、脳を持たない植物は魂も持たない事になりますが。。。


25日(日) 終わりに

 ひとくちに民鉄(私鉄)と言っても、規模も輸送力も置かれた環境も様々です。今回の文章で使用したのは1998年度の統計ですが、それ以降、 千葉急行は会社が解散してしまいました(設備は京成電鉄が無償譲渡を受け、運転は継続)。新潟交通、蒲原鉄道は鉄道事業から撤退。南部縦貫鉄道は運転休 止。下北交通も旧大畑線から撤退します。

 後ろの4つは利用者の減少により、鉄道を維持し続ければ会社の存続自体が危うくなったからです。千葉急行は、多額の建設費の償却に耐え切れ ず、銀行からの借り入れにより事業を継続しても、立ち直るのは困難と判断したための損切りです。千葉急行は元々京成と相互乗り入れをしていましたから、京 成が引き受けてくれました。

 この秋には、名鉄が輸送密度1,000人以下の4支線を廃止します。近鉄や京福も続くようです。法律が改正され、地元の了承が得られなくても 鉄道事業者側の都合だけで路線が廃止できるようになったため、これからは廃止が増えるでしょう。

 最初に述べたように、鉄道は大量の人・貨物を輸送するのに適した輸送機関であり、逆に輸送量が少なくては赤字になってしまいます。何らかの理 由で輸送量が減少してしまった場合、バスに転換するのか、赤字を補填してでも鉄路を残すか。現実問題として、ローカル私鉄のある地域では、ほとんどの家で は一家に数台の車があり、鉄道を使用するのはお年寄りや中高生といった「交通弱者」がほとんどです。これを維持するためのコストを地域として負担し続ける のか。難しい問題です。

 もちろん、人口の多い都市部なら民鉄は大丈夫、とも言い切れません。この国では、新しく鉄道を引くのはベラボウなお金がかかります。昔からあ る路線はともかく、新規開業路線の場合、若干の黒字は計上できても、建設費の償却まではとてもとてもと言う路線が多いのです。まして、ゼネコンに儲けさせ るためにロクに需要予測もやらないで開業すれば、京都市営地下鉄や都営大江戸線の様に、実に悲惨な事になります。フル規格の新幹線にしても、工事が終わっ て開業すれば、採算の取れないローカル線が地元に降ってきます。

 遠い昔、国鉄乗りつぶしの途中、夜行列車で網走駅に着きました。乗り継ぎの時間を利用して駅の周りをブラブラしていると、「網走新報」という ローカル紙(週2回刊)のインタビューを受けました。「ローカル線の廃止をどう思うか(網走近辺では、勇網線や相生線が廃止対象に上っていました)」「灯 台は通りすがりのよそ者でしかなく、コメントする立場にない。ローカル線は地元の人のものであり、ローカル線をどうすべきかは地元の人が決定するべきであ る」と答えたら、不満そうな顔をしていました。ローカル線廃止反対のコメントが欲しかったようなので、それならまあ、とそうしたコメントを述べ、そちらが 掲載されました。

 ただ、灯台の考えは今も変わりません。私鉄(民鉄)は、地域輸送の担い手であり、それをどうして行くのかを決めるのはそこに住んでいる人の問 題です。黒字が続くのなら良いですが、赤字になった時、コストを負担しても維持するのか、コストを嫌って廃止するのか。人任せにせず、自分達で決めていか ねばならないと。


 サッカーの結果:フランス5−0日本。いくら世界ランク30-40位のチーム同士の戦い(アジアカップ)で優勝したとしても、世界トップは遠かった。
 競輪の結果:日本選手権(ダービー)は稲村成浩。稲村も遂に特別を取ったか。いいまくりでした。
 競馬の結果:高松宮記念はトロットスター。ダイタクヤマトは7着。

24日(土) 昨 日は成果報告会が終わって一息ついたので、同僚と一杯。調子に乗ってビールを空けていたら、疲れが溜まっていたのか、帰りの電車でトイレのお世話に。。。  今日も体調が今一つでした。やれやれ。

23日(金) ミー ルが無事に落っこちました。その時間にはなるべく室内に、と言った馬鹿がいましたが、そんなこと言ったら、ミールに当る確率より車にはねられる確率の方が 遥かに高い事を考えれば、日本国民は外出できないやん。万一の時のアリバイ作りをしたい気持ちは分らないでもないですが、マスコミも政府発表をタレ流すだ けでなく、少しは自分の頭で考えて記事を作ってもらいたいものです。

 大体、ビルの中に居たって、ミールが窓を突き破って飛び込んで来たら意味がありません。ミールは北西方向から飛んで来るのですから、せめて 「建物の南東側」くらいは言わないと。


22日(木) 年度末とて、何かと気忙しい。更新も、毎日日付けが変わってからやってるし。。。民鉄話の最終回、も うちょっとお待ち下され。こればっかだな。週末には何とかしますので。

21日(水) 多 摩の某I社へ出張。多摩は花粉が多いねえ。まあ、今日がGW頃の陽気というのもあるんだろうけど。少し鼻詰り。

 1週間程前、フト乗鞍の客寄せ案を思い付いて、さつ木荘の掲示板に書き込んでおいたら、そ れが回り始めたらしい。実現までには解決すべき問題が沢山あるとは思いますが、上手く行くとよいなあ。ちなみに灯台は、怪しげな企画を立てるのは得意で す。「新春飲茶の会」だの「桃の花見」だのやってますからね。一番大掛かりだったのはこ れかなあ。企画書を作ったのは灯台です。


20日(火) 今日は休日ですが、年度末とて休日出勤。明日は多摩の方に出張で、早起きするのが嫌なので、今日の夜 に立川まで行ってカプセルホテルに泊まってしまおう予定。

19日(月) 地下鉄は何処へ行く!?

 現在地下鉄が走っているのは、札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡です (東京の地下鉄が千葉県まで伸びてたりしますが)。この内、公営でないのは営団地下鉄と大阪港トランスポートシステムだけ。地下鉄は建設費が高い(現在は 200億円/kmとも)ため、やはり自治体の信用をバックにしないと建設できない様です。

ちなみに営団地下鉄(帝都高速度交通営団)は、当時の東京市と鉄道省が出資してできた、日本で最 初の第三セクター鉄道です。蛇足ですが。

札幌市(56.5km  72,209人 ▲2,978百万円 108)

仙台市(14.8km  54,477人 ▲251百万円 102)

帝都高速度交通営団(171.5km  255,650人 △44,702百万円 85)

東京都(89.7km  142,101人 ▲1,704百万円 102)

横浜市(33.0km  86,090人 ▲1,039百万円 104)

名古屋市(76.5km  85,637人 ▲582百万円 101)

京都市(26.4km  55,459人 ▲13,302百万円 167)

大阪市(122.2km  133,244人 △17,119百万円 90)

大阪港トランスポートシステム(3.7km 26,417人 ▲1,915百万円 202)

神戸市(22.7km  112,352人 △2,615百万円 86)

福岡市(17.8km  87,167人 △3,814百万円 83)

 黒字4に赤字7。地下鉄は輸送力が大きい分、営業係数が100をちょっと超えただけでも赤字額 が大きくなってしまいます。十数億程度の赤字は、政令指定都市としての看板代と言う考え方がないわけでもありません。ただ、どの地下鉄も開業後の黒字で建 設費を償却する事になっているはずです。例えば東京都に取って、17億程度の赤字は負担できない訳ではありませんが、近頃開業した都営大江戸線(上記統計 には、まだ大江戸線は入っていませんが)の、1兆円とも言われる建設費はどうするつもりなのでしょう?

 東京の地下鉄では、営団が黒字、都営が赤字と言う構図は昔からです。営団は、古くに開業した路 線を多く抱えています。お客は多いし、建設費も償却済み。一方、都は遅れて地下鉄に参入したので、あまりお客が乗らない路線しか残っていなかった。変に見 栄を張って、地下鉄なんか始めなければ良かったのに。

 大阪市が黒字なのも、御堂筋線というドル箱を抱えているからです。とは言え、近年お客の少ない 路線を作り続けたため、収益性が落ちて来ました。大阪港トランスポートシステムは第三セクターですが、この会社が持っているのは大阪港ーコスモスクエアの 1駅のみ。そして、電車は市営中央線からそのまま入って来ます。トランスポートシステムは新交通システムのコスモスクエアー中埠頭も持っていますが(上記 営業キロ、収支等は、2つの線の合計)、これも市営の新交通システム(住之江公園ー中埠頭)と相互乗り入れです。

 利用する側からすれば、大阪市営の鉄道に乗っていたら、いつの間にかトランスポートシステムの 線路に入っていて、初乗り運賃を2度取られていた、という構図です。大阪市としても、新線を作る事で生じる赤字を少しでも少なくしよう、と言う事なので しょう。

 京都市は。。。 救い難いですね。この地下鉄は、建設中に建設費が倍以上にはね上がって、市議 会が大モメしました。開業しても130億の赤字。京都市内は阪急や京阪が事実上の地下鉄として機能していて、お客もこれを利用しています。利用客の多い場 所を既に占められていて、無理矢理お客の少ない所に作ったら赤字、は東京都と同じ構図ですね。

 間もなく、第三セクターの埼玉高速交通(赤羽岩淵ー浦和美園)が開業します。埼玉県では初の地 下鉄。最近は国の補助とかも増えているそうだし、沿線人口がある上に競合交通機関もないので、単純収支は黒字になると思いますが、建設費まで償却できる か?


18日(日)

 今日は民鉄話はお休みということで。

 墓参りに行って来ました。ちょっと風が強かったけど、春らしい天気でした。


17日(土) 走れ! 路面電車!!

 路面電車の定義は意外と難しいのですが、ここでは、「低床型の車両を使い、少なくとも路線の一部は道路上を走る」線を路面電車と呼ぶ事にしま す。ですので、路面は走っても低床型ではない京福電鉄の福井市内線とか、低床型だけど全線専用軌道の東急世田谷線は入りません。現在残っている路面電車は

札幌市電(8.5km  6,879人 ▲219百万円)、函館市電(10.9km 5,839人 ▲134百万円)、東 京都電(12.2km 12,818人 ▲581百万円)、豊橋鉄道(5.4km 3,967人 ▲74百 万円)、伊予鉄道(6.9km  4,486人 ▲9百万円)、土佐電鉄(25.3km 3,141人 ▲276百万円)、熊 本市電(12.1km 8,225人 ▲266百万円)

富山地方鉄道(6.4km  5,407人 △61百万円)、岡山電鉄(4.7km 4,209人 △131百万円)、広 島電鉄(18.8km 16,895人 △808百万円)、長崎電気軌道(11.5km 16,142人  △39百万円)、鹿児島市電(13.1km 7,440人 △149百万円)

*あと、名鉄の岐阜市内線があるのですが、データが関までの鉄道線も含めた値になってしまってい て、路面電車部分だけだと良く分りません。

 赤字路線、黒字路線がほぼ半々。都電は13,000人もの輸送道度がありながら赤字とは、営業 努力が足らんと言われてもしょうがないでしょう。札幌、函館、熊本の市電も含め、民営化したら黒字になるんじゃないかなあ。人口40-50万クラスの都市 で、1路線だけではなく市内中心部をネット状に結べば、路面電車は採算は取れると思います。建設費も安いし。千葉も、モノレールなんか作らんと、路面電車 にしていれば良かったのに。幕張本郷−免許センター−海浜幕張−幕張メッセ−千葉港−千葉駅前−千葉競輪場−西千葉−幕張本郷。おお、どう考えても黒字や ん。

 この国は、もう少し路面電車を見直してもいいんじゃないかと思います。新宿駅前から高層ビル街 を回る都電とかね。


 山本正之のライブに行って来ました。楽しい3時間でした。最寄り駅が丸の内線の新高円寺だったので、行き掛けの駄賃に大江戸線 大門−新宿と丸の内線 新宿−荻窪&中野坂上−方南町を乗って来ました。これで、都内の民鉄は完乗。

16日(金) 第三セクター鉄道の興亡(後)

 鉄道が票になる、と言うのは明治の昔からのことです。近年になってからは、新幹線建設が政治力で推進されてきました。しかし、国鉄が大赤字で 民営化されるに至り、さすがに新幹線建設をゴリ押しするわけにもいかなくなりました。そうは言っても、政治家は新幹線を作りたい。そこで出されたのが、新 幹線が新たに建設された場合、JRはそれを引き受ける代わりに並行在来線を廃止して良い、という条件です。もちろん、新幹線は通勤通学輸送の代替にはなり ませんから、廃止された線は地元が第三セクターとして引き受ける事になります。

 その第1号が長野新幹線で、群馬県内(高崎−横川)は輸送量が見込まれるのでJR東日本が残しましたが、県境の横川−軽井沢は廃止、長野県内 の軽井沢−篠ノ井が第三セクター化(しなの鉄道)されました(篠ノ井−長野は名古屋からの特急が走るため、JRに残った)。

 で、どうなったか。赤字です(▲876百万円)。輸送密度は8,780人と決して少なくはないのですけどね。鈍行だけになったと言っても、信 越線はもともと1時間2往復の特急を通すだけの設備を持っていますから、その維持費がかさんでいるのでしょう。鉄道会社にとって、長距離客は単価が高くて 美味しいのですが、それは全部新幹線が持って行ってしまった訳ですから。

 来年には東北新幹線の盛岡−八戸が開業し、並行区間が第三セクター化します。こちらはさらに悲惨でしょう。路線の延長が長野65kmに対し、 こちらは100km。新幹線が青森まで伸びれば、200kmになります。沿線の人口密度もこちらの方が低い。沿線人口が少なく、延長が長いほど経営が厳し くなるのは、これまで見てきた通りです。

 JRは、「新幹線の盛岡−八戸は黒字にはならないが、ローカル輸送を第三セクターに押しつけられるので、赤字額は減少する。だから引き受ける のだ」と公言しているそうです。民間企業としてはもっともな意見です。地元は国やJRが
援助してくれることを期待しているみたいですが、この財政下でそれは甘いでしょう。某地元銀行がこの第三セクターへの出資を断ったそうですが、そういう時 代です。

 結局の所、長野も東北もフル規格にこだわったためにこうなりました。山形新幹線や秋田新幹線は、新幹線と名乗っていても、要は在来線の線路の 幅を変えたものです。踏切はあるし、カーブも多い。これまでの駅も通る。最高速度も130kmです。その代わり工期は短いし(だから、後から着工したにも 係わらず、盛岡以北より安くできた)、各駅停車も残りました。

 フル規格の方が工事費が多く、ゼネコンに落ちる金は増えます。しかし、完成してしまえばそれでお終い。そして、地元は永久に残る赤字第三セク ターを抱える事になります。では、フル規格はそんなにいいものなのでしょうか? 盛岡−
青森の場合、在来線の特急は2時間で結んでいます(JRの特急としては1番速い)。フル規格の新幹線なら1時間の上、盛岡での乗り換えも無くなりますが、 新幹線は青森駅ではなく新青森駅に乗り入れますから、こちらでの乗り換えが
必要となります。結局、短縮効果は50分くらいでしょう。

 山形方式の場合、盛岡での乗り換えがなくなるので、若干のスピードアップも合わせると20分位の短縮効果があります。フル規格との差は30 分。この30分のために、地元は高い運賃と赤字の補填にあえぐ訳です。まあ、地元がそれを望んだ事ですから、同情はしませんけど。


 昨日の誕生日は、沢山の方からお祝のメッセージをいただき、またカウンタも10,000を突破して、いい日でした。

15日(木) 第三セクター鉄道の興亡(中)

第三セクター鉄道には、大きく4つの種類があります。

1.昨日述べた、国鉄赤字ローカル線転換第三セクター
2.国鉄線として建設中に工事が凍結され、地元が第三セクターとして引き受けた鉄道。
3.大都市及びその近郊のモノレール・新交通システム
4.新幹線並行在来線が転換した第三セクター

 2は建設中に国鉄の赤字の問題から建設が凍結され、地元が引き受ける条件で工事を再開。完成後 に第三セクターとなったものです。「鉄道を残す」ために、収支には目をつぶって第三セクター化した赤字ローカル線転換路線と違い、それなりの成算があって 第三セクターを開業したせいか、割合好調な路線が多いようです。昨日述べた北越急行(△581百万円)と智頭急行(△525百万円)。名古屋の人口をバッ クに堅実な経営を続ける愛知環状鉄道(△34百万円)。鹿島臨海鉄道は83百万円の赤字ですが、売り上げ比にすれば6%ですから、何とかなる余地はありま す。

 3.は最近の流行です。モノレール・新交通システムは1編成で詰めれば400人くらい(ラッ シュ時の山手線2.5両分)乗る事ができ、バスと鉄道の中間くらいの輸送力があります。建設費も鉄道(特に地下鉄)よりは低いので、最近政令指定都市に なった所で流行っています。政令指定都市ともなれば、自前の鉄道の1つくらいはないと恥ずかしい、と言う所でしょうか。

 面白いのは、営団地下鉄以外の地下鉄は全て公営(地方自治体が直接経営)なのに対し、モノレー ル・新交通システムは全て第三セクターです。地下鉄は建設費が高く、地方自治体でないとリスクを背負いきれないからでしょう。

 ただ、本当に必要なのか、クエスチョンの付く路線が多いのも事実です。設備が無償で譲渡された 1や2の第三セクターと違い、これらの路線は借金で建設し、儲けでそれを返さなければなりませんが、黒字の路線でもその額は僅かで、とても建設費を償却で きるとは思いません。もちろん、大赤字の路線もあります。結局、公共事業の一環としてゼネコンと政治家を潤し、後は野となれ山となれ、ですね。こうした路 線をもつ地方自治体には住まないのが、自己防衛でしょうか。

 具体的に、見て行くと

千葉都市モノレール(15.2km  14,133人 ▲1,172万円)。11億円の赤字も「全線開業すれば乗客が伸びて」が県の見解。全線開業しても客がいない大江戸線を何と見る!?

多摩都市モノレール(5.4km  13,281人 ▲1,952万円)。これは98年度の統計で、全線開業する前のものです。とは言え、収入が支出の1/5しかないのでは、どうにもなり ません。地元5市が年3億円ずつ5年間、計75億円を無利子融資し、都も同額を無利子融資する予定ですが、それでもなお運転資金が150億円足りない。早 晩破産でしょう。

埼玉新都市交通(12.7km  16,893人 ▲35万円)。東北・上越新幹線建設の迷惑料として作らせた路線。さいたま市誕生で黒字になるか? 建設費があんまりかかっていないの が強み。

ゆりかもめ(11.9km  49,970人 △569万円)。これだけ乗客がいるなら、むしろ鉄道の方がいいんだけど。。。 ただ、黒字とは言っても建設費の償却までは。。。

大阪高速鉄道(23.8km  21,192人 △94万円)。大阪モノレール。黒字とは言え1億円足らずでは、建設費の利子にもならんでしょう。

神戸新交通(10.9km  24,704人 △270万円)。ポートライナー。ポートピアの時に儲けて、建設費のかなりの部分は返したとか。さすがに神戸は商売が上手い。

広島高速交通(18.4km  21,622人 ▲257万円)。昨年乗りましたが、オーバースペックとしか思えない立派な高架橋。どうやって償還するんだろ?

北九州高速鉄(8.8km  9,116人 △263万円)。鉄道に限らず、テーマパークとかも含めた全国の第三セクターの中で、負債額がトップクラスだそうです。黒字ではあります が、やはり利子にも遠く及ばないでしょう。


 森首相が「緊急経済対策をやらなきゃならないから、4月5月の辞任は無理」と言い出したそうな。確か に彼は、「総裁選を繰り上げて実施する」とは言ったけど、「いつやる」とは言わなかったし、別の会議か何かで日程が決まった訳でもない。

 党大会はとりあえず「総裁選繰り上げ実施」で死んだ振りして乗り切って、後は行けるとこまで強 行突破する、か。なかなかの策ですな。脚本は亀井あたりかな?


14日(水) 第三セクター鉄道の興亡(前)

 国鉄末期、赤字ローカル線の多くが廃止されました。昨日述べたように、鉄道というのは一定の輸 送量を下回ると経済的に成立しません。政治的に存続が計られていたわけですが、国鉄分割民営化に先だって国鉄を身ぎれいにする必要があり、ついにメスが入 りました。

 とわいえ、いきなり廃止とは行きません。地元に示された条件は、

1)転換交付金を払う(確か、1kmあたり4,000万円位だったと記憶してます)。
2)バス転換するか鉄道として存続するかは地元の自由。鉄道として存続する場合は、土地や駅舎等は無償 で譲渡する。 3)バス転換の場合は赤字の全額を5年間、鉄道として存続の場合は赤字の半額を5年間、補填する。

でした。

 元々、輸送量が少ないからこそ廃止対象とされた路線です。それに、バスなら5年間は赤字の全額 を補填してもらえます。ほとんどの路線ははバス転換だろうと予想した国や国鉄に対し、かなり多くの路線が第三セクター(または、地元の鉄道/バス会社)に よる鉄道存続を選びました。

 そのきっかけとなったのは、最初に第三セクター化の手を挙げた三陸鉄道です。仙台から八戸ま で、三陸海岸沿いに鉄道を敷くという計画は明治の頃からありました。少しずつ線路は伸びていきましたが、国鉄の赤字が大きくなったために全国的に新線工事 が凍結され、更に先行開業していた部分が廃止されることになった時、地元が手を挙げたわけです。工事を再開し、全線開業した時点で地元に(廃止予定のロー カル線部分も含めて)無償で引き渡す。久慈線・宮古線とその間の新規開業部分が北リアス線、盛線と新規開業部分で南リアス線。2つ合わせて第三セクター 「三陸鉄道」が誕生しました。経営的にも、開業直後は僅かながらも黒字を計上し、これが第三セクター鉄道ブームに火を付けました。

 それから20年。今、赤字ローカル線転換第三セクターはどうなっているでしょうか? 黒字を出 しているのは3社。

阿武隈急行(57.4km  2,245人 △11百万円)。元は東北線の盲腸線でしたが、工事中だった部分を完成した上で引き継いだので、福島に直結したのが大きいですね。

伊勢鉄道(22.3km  3,138人 △9百万円)。関西本線と紀勢本線のバイパス線。収入の多くはJRの特急の乗り入れ料。

松浦鉄道(93.8km  1,188人 △1百万円)。この延長と(長い方が経営が難しい)と輸送密度で黒字はご立派!。

ほぼトントンなのは、平成筑 豊鉄道(49.2km 1,389人 ▲3百万円)と甘木鉄道(13.7km 1,950人 ▲1百 万円)。北九州で沿線人口がそこそこあるのが強みでしょう。

 一方で、赤字路線も数多くあります。

北海道ちほく高原鉄道(140.0km  361人 ▲496百万円)。沿線人口が30万にんしかいなくては、どうやっても黒字にはなりますまい。

秋田内陸縦貫鉄道(94.2km  496人 ▲246百万円)。鷹ノ巣線と角館線、それに中間の新規開業部分で構成されています。春の花見、秋の紅葉と臨時列車を走らせたり、日帰り入浴 施設を作ったりと経営努力もしていますが、いかんせん沿線人口が。。。 鉄チャンからみれば、いい線なんですけど。

阿佐海岸鉄道(8.5km  259人 ▲75百万円)。結局、平行する国道にお客が流れてしまうのですよね。

 やはり、鉄道として生きて行くためには、それなりの沿線人口があり、地方の中核都市に接続して いて渋滞を考えると車よりも鉄道の方が早い事、が必要です。あるいは伊勢鉄道や北越急行、智頭急行の様にJRのバイパス線として、JRから多くの特急が乗 り入れて来るか。

 それが出来ない所は、赤字を積み重ねています。多くの第三セクターでは、転換交付金の一部叉は 全部を基金として積み立てていますが、この低金利では運用益は期待できません。ローカル私鉄では路線バス、観光バス、スーパー、旅行代理店、不動産業と いった多角経営で鉄道の赤字を補っていますが、第三セクター鉄道は専業が多いので、赤字を補えない所が多いのです。地元自治体からの援助も、今の環境では 期待できません。基金を使い尽くした所から、バスに変わって行のでしょう。また、もうしばらくすると、開業時に購入した車両が更新時期を迎えます。これも 大きいと思います。三陸鉄道も、年間収支は▲22百万円。ロマンだけでは鉄路は維持できないのです。


 自民党大会はシャンシャン大会でしたねえ。地方の代議員が壇上に駆け上がり、森や野中の胸倉掴んで罵 倒すれば、少しは参院選での自民党票も増えたろうに。人間、余裕がなくなると演出もできなくなるんですねえ。

13日(火) 序 

 鉄道と言う輸送機関の特徴は、「高速大量輸送」にあります。例えば、ラッシュ時の山手線1編成 には3,000を超える人が乗っていますが、これをバスに置き換えようとすると、60台が必要です。しかも山手線は2分間隔でホームに入ってくるし、外回 りだけでなく内回りもあります。とてもバスでは代替できません。

 あるいはまた、東海道新幹線の座席は1編成で1,500席、ジャンボジェット3機分あります。 これが1時間に、のぞみ2本、ひかり5本、こだま4本走っているわけで、もし東海道新幹線が全線不通になってしまったら、いくら臨時便を飛ばしても追いつ きません。かように鉄道は、大量輸送に適しています。ちなみに大手私鉄と呼ばれる会社では、輸送密度は多いところで25万人、少ないところで5万人くらい です(注:輸送密度の計算では、ある人が全線を乗れば1人と数えますが、10kmの腺のうち5kmしか利用しなかった場合は0.5人と数えます。2km だったら0.2人です。従って輸送密度が5万人でも、実際に乗車する人の数はその何倍かになります)。

 反面、小回りが利かないと言う欠点もあります。夜行バスが数多く走っているにもかかわらず、夜 行列車がほとんどなくなってしまったのは、夜行バスなら定員30名ですから、20人くらいのお客がいれば採算が取れるのに対し、鉄道の場合、20人のお客 では採算が取れないからです。これは、バスなら交代含めて運転手2名で運行できますが、鉄道では運転手・車掌だけでなく、列車司令や途中駅の駅員等も必要 だからです。お客の数があるレベルを下回ってしまうと、鉄道よりもバスの方が効率が良くなるのです。

 鉄道経営では、輸送密度は1日に6,000人以上あることが望ましいとされます。3,000人 を切ってしまうと鉄道よりもバスの方が効率的とされます。3,000人と言うことは片道1,500人、バス30台分です。朝7時から夜9時まで、30分お きにバスを走らせれば間に合う勘定です。鉄道では1両編成でも100人は運べてしまいますから、朝7時から夜9時まで1時間1本。お客にしてみれば本数が 多い方が便利なので、電車よりバスの方が望ましい(サービスが良い)ことになります。

 さて、最も輸送密度の低いのはどこでしょうか? 答えは和歌山の有田鉄道。営業キロは 5.6km。輸送密度は51人(!)。片道26人。何でバス転換しないのでしょう(実は平行してバスも走らせていたりする)。結局、「○○交通」より 「「○○鉄道」の方が、例えば首都圏で不動産販売なんかをする際に信用されるからでしょうね。年間600万円の赤字は広告代でしょうか。やはり和歌山の紀 州鉄道(2.7km 輸送密度319人 年間赤字1,800万円)も同じでしょう。

 ブービーは神岡鉄道(88人)。ここは、神岡鉱山の貨物(特に、安全上トラック輸送が難しい濃 硫酸)の輸送がメインで、人間はおまけですから、これでもいいのでしょう。

*「年鑑 日本の鉄道」に載っている民鉄は191事業者。このうち14事業者は貨物専業、8事業者が未開業なので、差し引き169事業者が旅客営業をしています。更 に観光専業(青函トンネル記念館、立山黒部観光、六甲摩耶鉄道等)が15事業者あるので、純粋な「私鉄」は154となります。特に断らない限り、この 154事業者を議論の対象とします。また、数字は1998年度(98年4月〜99年3月)のものです。


12日(月) 鉄道ジャーナル社が出している「年鑑 日本の鉄道」というのがあります。年鑑と言うだけあって。年に1回の発行です。鉄道雑誌を買わなくなって久しい灯台ですが、これを買い続けていることが、 何とか鉄ちゃんとして引っかかっている所です。

 さて、この本の巻末に、日本の民鉄の統計が載っています。大手私鉄から中小ローカル私鉄、公営 鉄道、国鉄ローカル線から転換した第三セクター、最近流行の都市近郊第三セクター、観光地のケーブルカーやロープウェイまで、旧運輸省の免許を受けて建設 された鉄道(JRを除く)がすべて網羅されています。統計自体は単なる数字の羅列にすぎませんが、そこに込められた意味を掬っていくと、色々なものが見え てきます。これから1週間くらい、この話をしてみましょう。

 今日は飲んで帰って来て遅いので、ここまで(^^)。


11日(日) 常磐線の吊り広告に、「偕楽園臨時駅、2/24−3/25の土日と3/5−9営業」とあったので、そろそろ偕楽園の 梅も見頃かと思って行ってみましたが、ほとんどの木はまだ1〜3分咲でした。ここ数日、寒い日が続いているためでしょうか。

 行き掛けの駄賃で、茨城交通の勝田−阿字ヶ浦を乗って来ました。


10日(土) 「第一回桜樹寄席 菊之丞・三三の会」と言うのを聞いて来ました。ライブの落語は20年振りかなあ。前座の後、2人 の二つ目が2席ずつ。面白かったですよ。

9日(金) totoが売り出されたので、買って来ました。でも、ちょっと安っぽいですね。

 「森首相辞任」の新聞辞令が出回っていますが、彼の神経は常人には計り知れない図太さがある し、サポーターの小泉も、損得よりも意地と義理人情で動く古き良き日本人ですから、最後の最後まで森を支えるだろうし、そう簡単には決着しないだろうと 思ってます。

 自民党総裁選を繰り上げ実施し森を総裁からクビにしたって、だから首相を辞めなければならない と言う法律はありません。前にも書いたと思いますが、首相の地位は憲法で保証されているので、本人に辞め気が無い限り辞めさせられんのです。唯一の手段で ある不信任案は、先日否決してしまいましたしね。

 しかしマスコミはそれでは儲かりませんから、次期首相候補者を並べ立てています。総合すると、 ◎野中、○小泉 ▲扇 てな所でしょうか。そう言えば、大臣になった時にはやたらとハシャいでいた橋龍が、最近トンとマスコミに登場しません。どうせ大混 乱になるのは目に見えているし、消去法で候補者を消して行った時、最後に誰もいなくなっておハチが回って来る事を期待しているのでしょうか。先に名前が出 ると潰されますからね。

 ところで、森首相もいつかは首相を辞めねばなりません。その後はどうするんでしょうね。キングメーカーなんて彼には無理だし、総理という政治 家としての最高の地位を極めたのですから、ここは1つ議員を辞めて、芸能界に転身したらと思います。どう考えたって、彼は政治家より芸能人に向いています し。政治家上がりの芸能人は何人かいますが、彼に敵する人はいないでしょう。


8日(木) W杯の入場券を申し込みました。ネットの方は相変わらず使いものにならないので、郵送です。灯台は別に日本戦にはこ だわらないので(どうせ負けるのは見えてるし)、日本戦と同じ日に行われる別の試合を狙ってみました。

 日本戦がプラチナペーパーになるのは見えてますが、他の試合はどうでしょうね? ブラジルみた いな人気チームの試合ならともかく、アフリカ×北米なんて対戦なら、チケットは結構手に入るんじゃないかな。決勝戦も正規料金68,000円。運良く当 たったから転売して儲けようと思っても、意外と買い手が付かなかったりして。


7日(水) 千葉・袖ケ浦に「東京ドイツ村」がオープンするそうです。浦安のTDLでさえ「東京」を名乗るのはどうかと思うの に、袖ケ浦が東京を名乗るのは詐欺以外の何者でもないよなあ。「千葉ドイツ村」「袖ケ浦ドイツ村」で何故悪い?

 とはいえ、この時期にテーマパークを開業する、その度胸に拍手。バブルがはじけてゴルフ場の建 設計画が頓挫した場所に作ったそうで、これはイマドキ。総事業費40億円も、シーガイアの2,000億円に比べて微笑ましい。

 千葉ウォーカーに紹介が載ってましたが、園内を車で移動できるのがウリということは、裏返せば 園内が広いのに対し、見る所は少ない、と(笑)。とにかく広い芝生広場があって、ポツポツとドイツレストランや遊具(ジェットコースターや大観覧車といっ た電動式ではなく、すべり台やジャングルジムの系統)があるだけみたいです。

 これが21世紀型テーマパークなのかな? まあ、人気は水物ですからね。TDLも開業当初は 「3年でつぶれる」と陰口を叩かれていたわけだし。「東京ドイツ村」もお客殺到の人気スポットになるかも知れない。頑張って欲しいものです。灯台は特に行 きたいとは思わないけど。


6日(火) 朝、目が覚めたら右目がゴロゴロして痛い〜! 結膜炎かと眼科に行ったら、ゴミが引っ掛かっていただけで、それを 取ってもらったら直りました。コンマ何ミリかのゴミで痛くなったり直ったり。不思議なもんです。

5日(月) PHP新書の 「社会的ジレンマ」と言う本を読んでいます。これがナカナカ面白い(こんな事書くと、弟子1号から「書評書け」攻撃が飛んできそうだな)。みんなが「自分 に利益をもたらそうと努力する」結果、みんなが損をする、というものです。

 色々なパターンがあります。例えば「すき焼きの悲劇」。肉が煮えるまで待っていると 他の人に取られてしまう。肉を食べようと思うと、半煮えの状態で食べるしかない。火が通った方が美味しいのに、みんなで半煮えの肉を食べると言う悲劇。
 

 「牧草地の悲劇」。牧草地で羊を飼う場合、牧草地の草の量が限られているため、羊の数が多すぎると生産される羊毛の量は逆に少なく なってしまいます。さて、ある牧草地では1000頭が最適で、この時1頭が1万円の羊毛を生産するとしましょう。もし羊の数を1頭増やすと、1頭当たりの 羊毛生産は100円ずつ下がってしまいます。

1000頭の時は、1000頭×1万円=1,000万円
1001頭の時は 1001頭×9900円=990万9900円

なので、羊を1頭増やすとトータルの生産額は約9万円ずつ減少します。もし、1人の農家がこの牧 草地を管理しているならば、その農家は羊の数を増やそうとはしないでしょう。
 

しかし、この牧草地が入会地で、100軒の農家が10頭ずつの羊を飼っているとします。このまま だと、1軒の農家の収入は

10頭×1万円=10万円 です。

しかし、ある農家が1頭増やすとすると、その農家の収入は

11頭×9900円=10万8900円 で、約9千円の増収となります。

全農家のトータルでは減収になるのですが、この農家だけを取り上げれば増収になります。
 

ここで重要なのは、羊の数を増やす農家がいる中で、10頭のままの農家がいるとすると、その農家 は減収になってしまいます。つまり、正直者が馬鹿を見るわけです。かといって、全ての農家が1頭ずつ増やしたとすると、全体では100頭増加します。この 場合、1軒当たりの農家の収入は

11頭×(1万円−(100円×100頭))=ゼロ 

となって、設かるはずが実は大減収になってしまいます。なんか、公共事業と同じですね。確かに個 々の公共事業は、ゼネコンを儲けさせ、景気浮上に貢献するはずですが、そうやってあちこちで公共事業をやった挙げ句、国全体は借金に沈もうとしてい る。。。


4日(日) 8時起床。外はすごい雪。こりゃ、スキーはパスだな。朝ご飯食べて、荷物まとめて、温泉入って。露天風呂も入ろうと 思ったんだけど、脱衣所から露天風呂まで、数mとは言え積雪30cmだったのでギブアップ。

 GWに再度来る予定なので、板と靴をおかせてもらい、荷物を持って10:20に出発。新島々着 は11:30で20分遅れ。この雪じゃしょうがない。30分待って松電で松本へ。20分の待ち時間の間に駅弁を仕入れ、13時前の「あずさ」に乗る。駅弁 を食べている内に晴れて来た。あの雪はなんだったんだろう。お腹も一杯になったし、お休みなさい。

 新宿着15:40。はあ、よく寝た。アパート着は17時過ぎ。


3日(土) 8時起床。天気予報通り、快晴。よしよし。朝ご飯食べて、8:50にさつ木荘発。ゲレンデ着9時。乗鞍岳がきれい。 7本滑ってお茶。8本滑って昼食。昼食食べ終わったのが12時。迎えのバスが15時で、あと20本滑れば、リフト券が3.500円(宿を通しているので、 500円割引になってます)だから1本100円か、なんて思ったのが失敗の元。疲れるわ、ウルトラマンするわ。でも、久しぶりに気合い入れてすべったな あ。

 15時に送迎バスに乗ってさつ木荘に戻る。温泉入って、夕飯食べて、TV見て、月明かりの中を 露天風呂に入って、ワイン飲んで、午前0時にお休みなさい。


2日(金) 午前5時起床。眠い〜! 小雨降る中、アパートを出る。新宿7時の「スーパーあずさ1号」乗車。駅弁を食べて、あと はグーグー。

 松本着9:38。20分待ちで松本電鉄へ。30分で新島々。バスに乗り換えて、さつ木荘着は 11:30。

 着替えて、reikoさんにゲレンデまで送ってもらう。昼食を食べてから滑り始めたけど、風が 強い!! リフト1本乗っている間に、風の影響で5回6回と止まってしまう。よっぽど宿に帰ろうかと思ったけど、休暇村ゲレンデに行ってみたら、こちらは ゲレンデが狭くて木が多いせいか、リフトが止まるような事はなし。整備されたアイスバーンでかっ飛びました。

 16時に迎えに来てもらって、宿へ。温泉に入って、夕食を食べて、眠い〜。コテ。ふと目が覚め たら21時。ゲレンデ前の土産屋で買ったワインをチビチビ。中々美味しい。今朝は早かったし、そろそろ寝ようかなあ、と思いながらTVのチャンネルを回し ていたら、BSで将棋のA級順位戦最終局をやっていて、最後(午前1時)まで見てしまいました。面白かった!

 将棋界のトップ10人が1年間に渡り繰り広げて来たリーグ戦の最終局。名人位への挑戦権、そし てA級陥落が今日の結果で決まります。例え挑戦も残留も関係がなくても、ここでの勝敗は来期の順位に関わります。そして、勝敗が同じであれば、順位の下の 棋士が落ちるのが順位戦の掟。順位戦に消化試合はありません。こ〜ゆ〜のを見てしまうと、野球なんてアホらしくて見てられなくなりますね。悪くたって6位 ですから。陥落がない勝負に緊張なんてありませんもの。

 1 佐藤 九段 6勝3敗 2     左から、今期順位、名前、勝敗、来期順位
 2 森内 八段 5勝4敗 4     
 3 羽生 五冠 6勝3敗 3     来期の1位は、名人戦7番勝負の敗者
 4 森下 八段 4勝5敗 6     来期の9・10位は、B級からの昇級者
 5 谷川 九段 7勝2敗 挑戦    加藤九段と島八段は同じ3勝6敗だが、順位が下の島八段が陥 落
 6 加藤 九段 3勝6敗 8
 7 田中 九段 2勝7敗 陥落
 8 島  八段 3勝6敗 陥落
 9 青野 九段 5勝4敗 5
10 先崎 八段 4勝5敗 7


1日(木) 姉の家では今春、長男が就職、次男が高校入学なので、お祝を送りました。お金がぁぁぁ! おじさんも楽じゃない、 と。

 明日からさつ木荘なのですが、貢ぎ物を何も用意していないぃぃぃ!