乗鞍岳春スキー記 2001 
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 7時半に朝食。同行のIは昨日遅くに着いたので、スキーを借りたり食料を調達しなければならない。Iと灯台の体力差を考えると、灯台が先行しておいた方が良いだろうと考え、灯台は8時に「さつ木荘」を出発。乗鞍エコーラインを車で行く。例年なら位ヶ原山荘(2,400m)までバスが入るんだけど、今年は残雪が多くて除雪が間に合わず、車が入れるのは三本滝レストハウス(標高1,800m)まで。レストハウス前で車を停め、スキー靴に履き替えて、ブレード(短いスキー)を持って8時半に出発。

 まずは「かもしかゲレンデ」を登る。ここは冬場ならリフトがあるんだけど、今は動いていない。止まったリフトを横目に、上級者用コースを登る。天気が良くて暑い暑い。長袖のスキーシャツを脱いでTシャツ1枚になって登る。

 45分かけてやっとリフトの上までたどり着いた。ここは標高2,000m。先は長いなあ。ちょっと緩斜面があって、その先はまた急斜面。そこをヒイヒイ言いながら登っていると、頻脈が出た。何年かに1回あるんだけど、こんな所で出るのかぁ。しばらく休憩。20分くらいしたら納まったので出発。ここから先は、しばらく急斜面がないのが救い。

 
 えっちらおっちら斜面を登る。時々樹間から見える乗鞍岳が少しづつ近づいて来る。11時半、ようやく去年挫折した急斜面の下までたどり着いた。ちょいと疲れたな。小休止にしてザックからアンパンとソーセージを取り出し、腹に入れる。腹が減っちゃ、戦は出来ないものね。空を見上げると太陽が傘を被ってる。明日は雨かなあ。流石にこの辺は気温が低く、長袖を取り出して着る。それから壁に取りかかる。斜度は25度くらいか。10歩行っては立ち止まり、を繰り返し、30分かけてようやく登り切った。そこから緩斜面を少し登ると、エコーラインに合流。(と言っても道は雪の下。標識やカーブミラーが、ここが道であることを告げる)。この辺は平らで、主峰剣ヶ峰や太陽コロナ観測所のある摩利支天が眼前にそびえ、彼方には槍・穂高が望める。

上:剣ヶ峰 下:摩利支天

 地図を取り出すと、ここは標高2,570m。山頂はすぐそこに見えるとは言え、まだ標高差400m、2時間のアルバイト。時刻も13時半だし、今回はここまでにするか。しばらく大展望を楽しんでから、板を履いて下山にかかる。一昨日の雪がこの辺ではまだ20cmくらい残っていて、新雪滑走を楽しむ。

 さっきの壁を降りた所でIが登ってきた。結局、レストハウスを出発したのが10時だったらしい。1時間半のビハインドじゃ、流石に追いつけなかったか。もうしばらく登ると言うIと別れ、斜面を下る。折角苦労して登ったのに、アッサリ降りてしまっては勿体ないので、ゆっくりゆっくり、今シーズン最後の滑走を味わいながら下山。レストハウスに戻ったのは14:15だった。



 今年は雪が多く、例年ならバスが位ヶ原山荘まで入るのに、今年はダメでした。まあ、もうしばらくすれば大丈夫でしょう。位ヶ原山荘からの春スキーの模様はこちら