十勝大アッシー事件
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 北海道東方海上を駆け抜けた台風もオホーツクに去り、9/12の十勝は素晴しい秋晴れでした。「池田北のコタンYH」に泊まり合わせた4人、灯台の車に相乗りして、十勝見物に出かけます。「オンネトーに行きたい!」とのたまう榎本嬢でしたが、帯広13時の特急に乗らなければならないトモちゃんがいては、そこまで足を伸ばす訳にもゆかず、却下。まずは豊頃のハルニレの木へ。

 サホロYHで一夏ヘルパーをしたにも関わらず、ここまで来る暇のなかったトモちゃんは、中々感動していました。その後、濁流渦巻く千代田の堰提を経て(鮭の遡上が見られるかと思ったんだけどね)帯広へ。ここでトモちゃんと別れ、残りの3人は六花亭でお茶とケーキに舌鼓。そしてグリーンパークの広い広い芝生(400m×400m=8ヘクタール)の上でゴロゴロゴロ。

  

左:北のコタン前で 中:ハルニレの木 右:愛国駅にて

 そうして植村直巳記念館に向かう松田君と別れ、榎本嬢と然別湖へ。途中、扇ヶ原の展望台から十勝の眺めを楽しんだりしながら、お次は愛国駅。何でも、月末に結婚する先輩へのお祝いに切符が欲しいとの事。ご要望にお答えしながら十勝を縦横無尽に駆け回り、帯広駅で「コタン」に連泊する彼女と別れました。

 R38を西に向かい、サホロYH到着は19時。「先に飯にしてくれ」との事で、受け付けを後回しにして夕食を食べていると、ヘルパーさんが「灯台さん、電話ですよ」とコードレスホンを持って来てくれた。口の中のチキンカツを慌てて飲み込み、「もしもし、灯台です」「あっ、今日お世話になった榎本です」。お礼の電話か。礼儀正しい子だな。

「あの〜、車の中にジャンパー忘れたんですけど」

「・・・」

 結局、ジャンパーを返すため、彼女とは翌日の昼に帯広駅で待ち合わせる事になったのでした。ジャンパーを渡し、エルパソ(手作りソーセージで有名なお店。昨日の車の中でここを話したら、「行きたい!」を連発していた)で昼食。時間の都合で昨日寄れなかった幸福駅に足を伸ばし、再び帯広駅へ。「今日の釧路空港発の最終便で帰るんだけど、ニューワイドが昨日で切れちゃったから、お金出してキップ買わなきゃならない」とブツブツ言う榎本嬢を見て、え〜い仕方ない、乗りかかった船だ。オンネトー経由で釧路空港を目指す。

 

左:これがジャンパーだ! 右:オンネトーにて

 サホロYHに帰り着いた時には、時計は22時を回っていました。榎本嬢の乗った飛行機は、とっくの昔に羽田に着いているはず。ああ、疲れた。今日の走行距離は400kmは、今回の旅の最高記録だもんなあ。「遅かったな。どこまで行ってたんだ」と問うPさんに事の顛末を話したら、「そりゃ計画的犯行だよ」と、思いきり笑われた。まあ、ジャンパーを忘れたのが故意かどうかは本人にしか判らないけど、ケーキセット一つで帯広YHの元ヘルに十勝を二日間案内された彼女の方が、何枚も上手だった事だけは間違いない。