雌阿寒岳登山隊由来
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 話は9/10の夜、知床は岩尾別YHのミーティングに遡ります。ペアレントさんの「明日、羅臼岳に登る人」の問に手を上げたのは20数人。うえ〜、こんなにいるのか。しかし、翌日目が覚めると外は雨。さすがに女の子はみんな日和見したけれど、それでも灯台を含めて6人の男達が、この雨の中を羅臼岳に登ると言い出したのでした。世の中、物好きは灯台だけじゃないんだなぁ。

 山頂ではミゾレに会いながらも(寒かった)、とりあえず無事下山し、ビールを片手に岩尾別温泉の露天風呂に飛び込む。う〜ん、最高だゼ。さて、風呂につかりながら翌日の計画を披露しあっていると、何と灯台とドクターと長谷君の3人が同じことを考えていることが判明しました。つまり、明日野中温泉YHに移動し、明後日(9/13)に雌阿寒岳に登ると言う物。みんな、考える事は同じだね。

 その頃、岩尾別YHでは、北海道は初めてのけ〜すけ(一応♀)が、「え〜、知床ってこんなに人がいるの!?こんな所やだ!!」とわがままを言って、同行のすみちゃんを困らせていました。人が少ない所がいいと主張して、知床に連れて来てもらったと言うのに。
 夕食後、まだダダをこねるけ〜すけに困り果てていたすみちゃんに声を掛けたのは長谷君。「僕ら、雌阿寒岳に行くんだけど、一緒に来ない!? あそこなら観光客はいないよ」。話はまとまり、「じゃあ、僕はバイクで君等を乗せられないから、野中温泉までの足はあそこにいるドクターって奴に交渉して。あいつレンタカーだから」。「へっ!?」。

 他人の車を当てにして、しかも車のオーナー抜きでナンパするとは大技である。「この2人も雌阿寒行くから」と紹介された灯台とドクターは、事の成り行きがつかめないまま「ハァ、よろしく」と頭を下げたのでした。

 翌9/12は雨。車1台とバイク2台はてんでんばらばらに野中温泉YHに移動。そして9/13、素晴しい秋晴れ。「私、足に自信がないから下で待ってる」と言うすみちゃんを強引引きずって、雌阿寒に登ったのでした。山頂で入れた紅茶が美味しかった。

  

左:雌阿寒岳(左)と阿寒富士 中:ここを登ってきた 右:山頂からの眺め

 雌阿寒から降りてきた所で、恒例の住所交換。ところが、け〜すけとすみちゃんの2人は、電話番号をノートに書いてくれませんでした。まあ、よくある事なので、こちらからも敢えては聞かず、この2人とも、焼き増しした写真を送ったらそれで終わりか、そう思っていました。ところが、2人から送られてきた写真の返事には、しっかり電話番号が・・・。



 この年は北海道に行くはずではなかったのですが、帯広YHが閉館することを聞き、やっぱり行こうとフェリーの切符をとったのでした。そしてこの旅は、結果的には灯台の旅の転換点になりました。これ以降、旅の第一の目的が「色々な所を見る」から「いろんな連中と出会う」になります。